2020 Fiscal Year Research-status Report
Preclinical study of regenerative therapy for bone defects using dental pulp stem cells
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20K10017
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
古賀 陽子 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (10392408)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
飛田 護邦 順天堂大学, 革新的医療技術開発研究センター, 先任准教授 (10599038)
近津 大地 東京医科大学, 医学部, 主任教授 (30343122)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 歯髄幹細胞 / ミニブタ / 三次元骨再生法 |
Outline of Annual Research Achievements |
【目的】ヒト歯髄幹細胞の短期間かつ高効率な骨芽細胞誘導法を開発し、マウス頭頂骨臨海骨欠損モデルにてその有効性をこれまでに報告した。しかし、移植細胞の生体内での作用機序および大動物におけるヒト歯髄幹細胞由来骨芽細胞の骨分化誘導能は不明である。本研究では、GFPミニブタ歯髄幹細胞由来骨芽細胞を免疫不全ミニブタに移植し、生体内での作用を明らかにする。また、前臨床試験としてミニブタにおける広範囲顎骨モデルを作製し、応募者らが開発した高効率なヒト歯髄由来骨芽細胞法を用いてその有効性の評価を行い、顎骨再生手法を確立することを目指す。 【方法・結果】2020年度は、予定通り下記について検討した。I.GFPミニブタの歯髄幹細胞由来骨芽細胞の生体内での評価:①GFPミニブタの歯髄幹細胞単離・培養および同定;静岡県畜産技術研究所中小家畜研究センターとMTAを締結しGFPミニブタを作製した。GFPミニブタの歯髄細胞を採取・培養し歯髄幹細胞の単離に成功した。歯髄幹細胞マーカーの発現をFACS解析し、CD29, CD44, CD90の陽性、CD14, CD34の陰性を確認した。②GFPミニブタの歯髄幹細胞の自己複製能および多分化能の検討:神経細胞(Nestin, Tuj1)、骨芽細胞、脂肪細胞への分化誘導に成功した。③生理活性物質を用いたGFPミニブタの歯髄幹細胞の高効率な骨芽細胞誘導法の確立;応募者らはこれまでに生理活性物質であるヘリオキサンチン誘導体(TH)をヒト歯髄幹細胞培養液中に添加することで高効率な骨芽細胞誘導法に成功した。GFPミニブタの歯髄幹細胞においてもTHにより短期間かつ高効率に骨芽細胞誘導が可能か否かを検証した。細胞増殖試験(CCK-8)、ALP染色、von Kossa染色、リアルタイムPCRによるALPやOsteocalcinの発現を確認しTH添加群にて優位に促進していることを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究立案時の計画通りに進んでいるため、おおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は下記の如く研究を遂行予定である。 ①GFPミニブタ歯髄幹細胞由来骨芽細胞の大量な三次元培養法の確立:TH添加GFPミニブタ歯髄幹細胞由来骨芽細胞を三次元培養へと導き、移植片を作製する。臨床応用する際には、相当量の移植片が必要になるためこれまでに確立した細胞シートの大量生産、もしくは人工骨等のスキャフォールドを用いたハイブリット移植片を作成する。 ②免疫不全ミニブタの広範囲顎骨欠損モデルを用いたGFPミニブタ歯髄幹細胞由来骨芽細胞移植片の新生骨の形成能および生体内での評価:GFPミニブタ歯髄幹細胞由来骨芽細胞移植片を免疫不全ミニブタの顎骨欠損モデルに移植し、新生骨の形成を確認・評価する。まず超音波切削器具(PIEZOSURGERY)を用いてブタの臼歯部に顎骨欠損モデルを作製する。移植後、2,4,6,8週にて以下の項目を検討する。コントロール群として対側臼歯部に顎骨欠損のみを作製する。GFP細胞のためドナー由来の骨分化誘導能を容易に識別できると考えている。評価方法は、μCTによる三次元的画像評価、GFP細胞の評価に加えH-E染色、免疫染色による組織学的評価、In Situ hybridizationによる Runx2、SP7などの転写因子の発現を確認する。
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Causes of Carryover |
コロナ禍で予定しているように助成金を使用できなかった部分があるが、翌年度にその分を繰越し、研究を遂行していく。
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Research Products
(6 results)
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[Journal Article] The Usefulness of Saturated Salt Solution Embalming Method for Oral Surgical Skills Training: A New Cadaveric Training Model for Bone Harvesting2020
Author(s)
Watanabe M, Yoneyama Y, Hamada H, Kohno M, Hasegawa O, Takahashi H, Kawase-Koga Y, Matsuo A, Chikazu D, Kawata S, Itoh M.
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Journal Title
Anat Sci Educ.
Volume: 13
Pages: 628-635
DOI
Peer Reviewed