2023 Fiscal Year Annual Research Report
ナイトデンチャーは多数歯欠損歯列を睡眠時ブラキシズムによるストレスから守れるか?
Project/Area Number |
20K10030
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
犬飼 周佑 東京医科歯科大学, 歯学部, 非常勤講師 (90436650)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
和田 淳一郎 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 講師 (20611536)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | ナイトデンチャー / 動揺歯 / 残存歯保護 / デジタルデンティストリー |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度は,ナイトデンチャーで保護すべき動揺歯に対する補助的な保護方法としての暫間固定に着目し,暫間固定に適した材料の評価を行った.この研究に際して,グラスファイバー研究で多くの実績を有する,フィンランド・トゥルク大学トゥルククリニカルバイオマテリアルズセンターと共同研究を行った.その結果,グラスファイバーを用いた暫間固定の有他,MMA系レジンセメントによる暫間固定が有用であることが明らかとなった.また,将来的にナイトデンチャーをデジタル製作するにあたり,口腔内スキャナの応用が必要と考え,部分欠損歯列者を対象として,従来の弾性材料による印象採得とデジタル印象採得の間で,採得される顎堤形状にどのような差が生じるか評価した.その結果,デジタル印象は従来印象と比較すると,垂直的な加圧は行えないものの,水平的な誤差に関しては両者の間で統計的な有意差を認めなかった.これらの研究成果は,いずれもインパクトファクター3以上の国際雑誌にオープンアクセスジャーナルとして発表した.また,学会発表を通じて広く情報発信を行った. 研究期間全体を通じて,メインアウトカムである「ナイトデンチャー装着が多数歯欠損歯列における支台歯を睡眠時ブラキシズムから保護できるか」という問いに対して,ランダム化比較試験によって「ナイトデンチャー装着により,残存歯の動揺度は軽減する」ことが明らかとなり,ナイトデンチャーによる動揺歯保護効果を高いエビデンスレベルで明らかにすることができた.この他,ナイトデンチャーのデジタル製作用材料の機械的物性の向上のために,3Dプリンティング後の後処理の方法が,機械的物性にどのように影響するかを評価し,「窒素雰囲気下での後処理」が物性向上にとって有効であることを明らかとした.さらに,ナイトデンチャー製作のための口腔内スキャナによる印象採得の課題の抽出を行った.
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Research Products
(5 results)