2023 Fiscal Year Research-status Report
遺伝子情報に基づいたインプラント周囲炎の画期的治療法の開発
Project/Area Number |
20K10046
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
堀内 留美 北海道大学, 大学病院, 助教 (10374274)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀内 正隆 北海道医療大学, 薬学部, 准教授 (90322825)
横山 敦郎 北海道大学, 歯学研究院, 教授 (20210627)
坂本 泰一 千葉工業大学, 先進工学部, 教授 (40383369)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | オッセオインテグレーション / GRP-tag / RNAアプタマー |
Outline of Annual Research Achievements |
研究の目的:本研究では、インプラント周囲炎治療における将来の臨床での使用を考慮して、申請者が解析結果から得たオッセオインテグレーション関連遺伝子群のうち、外部からの投与が容易な分泌性タンパク質に着目し、これらのタンパク質による in vitro および in vivo 実験におけるオッセオインテグレーションへの効果を検証する。また、非獲得群におけるオッセオインテグレーション阻害タンパク質に特異的に結合するRNAアプタマーを、獲得群のオッセオインテグレーション促進タンパク質と併用することで、“効果的にインプラント周囲炎を抑制する新規な治療法の開発”の研究基盤を構築する。 研究実績概要:昨年度まで使用していたオッセオインテグレーション非獲得群遺伝子由来の分泌型組換えタンパク質は、ヒト細胞による強制発現系で生産したため、コストがかかり、広範な条件下でin vitroあるいはin vivo実験を行うことが難しい。そこで今年度はバキュロウイルス発現系による低コストな組換えタンパク質生産系を新たに作製した。組換えタンパク質にはミツバチのメリチンシグナルを付加して培地中への分泌を図った。また、培地中からの精製に適したアフィニティ精製用のカイコGRP-tagを組換えタンパク質のN末端に融合した。狙いどおり、培地中に分泌されたGRP-tag融合タンパク質は、カードランビーズによってワンステップかつ高純度に培地中から精製できた。 さらに今年度は、分担者の坂本と堀内 (正) のチームは、GRP-tag融合AMLタンパク質を利用して、AMLタンパク質に特異的に結合するRNAアプタマーを効率的に取得する方法を確立した。今後は、これと同様の方法で、GRP-tagを融合したオッセオインテグレーション非獲得群遺伝子産物に対するRNAアプタマーの取得を進める予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
共同研究者が病気療養したことにより,実験が大幅に遅延したため,
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Strategy for Future Research Activity |
今年度、低コスト生産に成功したGRP-tag融合型オッセオインテグレーション非獲得群遺伝子産物が、骨芽細胞用細胞の石灰化や分化、増殖などに及ぼす影響についての再現性を、より他様な条件下で確認する。また、この遺伝子産物に特異的に結合するRNAアプタマーを作製し、オッセオインテグレションへ及ぼす影響を明らかにする。遺伝子産物あるいはRNAアプタマーのIn vitroにおける影響が確認された場合には、in vivoにおけるこれらの投与実験も試みる計画である。
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Causes of Carryover |
研究計画が遅れているので、計画推進とあわせて使用する予定であるため。
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