2021 Fiscal Year Research-status Report
The development and validation of the auxiliary device for improving the accuracy of the digital impression
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20K10056
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
田中 晋平 昭和大学, 歯学部, 准教授 (40365705)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高場 雅之 昭和大学, 歯学部, 講師 (30384192)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | デジタル・デンティストリー / デジタル印象法 / 口腔内スキャナー / CAD/CAM / インプラント |
Outline of Annual Research Achievements |
口腔内スキャナー(Intraoral Scanner; 以下IOS)を用いたデジタル印象では,印象範囲が拡大するに従って印象の真度(真値にどれだけ近いか)が低下する.特に無歯顎インプラント症例では,スキャン対象の欠損部顎堤粘膜の表面形態がフラットで特異性に乏しいことから,スキャンした画像の再構成(以下ステッチング)時に誤差が生じやすくなり,有歯顎と比較して真度の低下を招きやすい.そこで,ステッチングに伴う誤差を抑制することを目的としスキャン補助デバイス(以下デバイス)を新たに開発した.本研究ではこのデバイスを欠損部顎堤粘膜上に設置することによる印象真度への影響を検証した.その結果,無歯顎インプラント症例におけるデジタル印象の真度は,新たに開発されたデバイスを用いることに有意に向上することが示唆された.さらにデバイスを用いたデジタル印象は従来法で標準的に用いられているベリフィケーション・インデックスを用いた方法と同水準の真度で印象形態データが得られる可能性が示唆された.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在までにおける精度の検討も含め,概ね仮説通りの結果を得ることができた.現在,真度の検討において顎模型での計測を終えており,前記の通り一定の成果を得ることができた.これにより,現在までの成果を日本補綴歯科学会学術大会で報告する予定である.以上より,本申請における研究は概ね順調と考えられる.
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Strategy for Future Research Activity |
現在までは精度検証のみを行ってきたが,臨床応用するにあたり精度と真度の両方が担保されている必要があり,現在は真度について検証を行っており,引き続き実施する予定である.検証方法は,ゴールドスタンダードとして,基準模型を精度の高い非接触式スキャナーでリファレンスデータを作成する.次に精度検証と同様に補助デバイスの装着なし・ありをそれぞれIOS3機種でスキャンしSTLデータを採得する.従来法はベリフィケーションインデックス模型をスキャンしSTLデータ化する.すべてのSTLデータとゴールドスタンダードのデータを重ね合わせ,ベストフィットのみならずスキャンボディ間の距離と角度を計測し真度の検証をする予定である.
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Causes of Carryover |
COVID19流行により,学会の開催が制限され,海外・国内とも学会のための出張が制限されたため,使用金額が予定より少なくなった.しかしながら,リモートによる開催等を活用し,成果公表は積極的に行なっていく予定なので,未使用額はそれに係る経費として使用予定である.
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