2023 Fiscal Year Research-status Report
骨質改善療法が咀嚼機能および認知機能におよぼす影響の探索
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20K10072
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
久保 隆靖 広島大学, 病院(歯), 講師 (60240876)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
土井 一矢 広島大学, 医系科学研究科(歯), 講師 (80444686)
大上 博史 広島大学, 医系科学研究科(歯), 助教 (70711307)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 骨粗鬆症 / 骨質低下 / 咀嚼機能 / 骨質改善療法 / 認知機能 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,骨質低下と咀嚼,運動および認知機能との関連を明らかにし,さらにPTH間歇投与やビタミンD投与を用いた質改善療法が低下した咀嚼,運動および認知機能の回復に有効であるかを検討することを目的としている.2022度は老化促進モデル動物における骨質低下による機能低下とその後の骨質改善による回復効果の検討を行い,評価項目:NeuN染色(神経細胞),BDNF染色(脳由来神経栄養因子を検討し.老化促進モデルおよび骨粗鬆症状態においても,骨質改善療法を実施することで,咀嚼機能,行動機能の評価項目に改善を認める結果を得た. 2023年度は運動機能回復についての検討を行うため,①老化促進型骨粗鬆症モデルマウス+骨質改善療法適応②老化促進型骨粗鬆症モデルマウス③老化促進型マウス(コントロール)の条件群を設定し,3ケ月の実施期間後に組織学的ならび組織形態計測を行い,全身骨格に及ぼす影響を検討した.組織学的評価は,大腿骨ブロックから脱灰標本を作製しHE染色を行い観察した. 骨梁面積は関節頭遠位端部においての骨面積測定により実施した.結果では,①老化促進型骨粗鬆症モデルマウス+骨質改善療法適応群の大腿骨関節頭部骨梁面積率,CT撮影での骨量数値は③老化促進型マウス(コントロール)群と同等の数値を示し,骨格系での改善傾向を認める結果となった.一方,体重増減は各郡間で差を認めることはなく栄養状態の問題は認めなかった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2022年度に実施ができなかった全身骨格に及ぼす影響について2023年度に実施した骨格系での改善傾向を認める実験結果に対して結果内容をまとめ報告する準備をしている.COVID-19等で学会活動の制限があり成果発表が遅れた状態であるが,結果をまとめ次第,2024年度においては学会発表および国際雑誌へ報告するための準備をしている.
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度に実施した,骨格系での改善傾向を認める実験結果に対して結果内容をまとめ報告する予定である.さらに研究総括を行い,骨質低下と咀嚼,運動および認知機能との関連を明かにし,さらにPTH間歇投与やビタミンD投与を用いた質改善療法が低下した咀嚼,運動および認知機能の回復への有効を明らかとする.
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Causes of Carryover |
国際誌への投稿準備が次年度に行うこととなり繰り越しが生じたため,本年度改めて国際学会での研究発表と国際誌への論文投稿を予定している.
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