2022 Fiscal Year Annual Research Report
エナメル上皮腫の生物学的性格制御による腫瘍実質ー間質相互作用破綻の誘導
Project/Area Number |
20K10094
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
藤井 昌江 岡山大学, 歯学部, 博士研究員 (30362685)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長塚 仁 岡山大学, 医歯薬学域, 教授 (70237535)
中野 敬介 岡山大学, 医歯薬学域, 准教授 (10325095)
高畠 清文 岡山大学, 医歯薬学域, 助教 (70736537)
河合 穂高 岡山大学, 医歯薬学域, 助教 (10803687)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | エナメル上皮腫 / 腫瘍実質 / 腫瘍間質 / 細胞競合 |
Outline of Annual Research Achievements |
本申請課題ではエナメル上皮腫の腫瘍実質と腫瘍間質の相互作用を破綻させることにより外科的手法を用いない新たな治療法確立を目的に行なっている。研究期間を通じて、腫瘍間質には未分化で骨芽細胞に分化しうる細胞が存在すること、この未分化な細胞に対して腫瘍実質が産生する因子が分化抑制を行い、細胞浸潤や骨吸収に影響を与える研究成果を得ている。さらに、開窓術の科学的根拠の検索のために、エナメル上皮腫における開窓術前後の組織学的変化を検討してきた。その結果、開窓術によりエナメル上皮腫が正常口腔粘膜上皮と連続することで、腫瘍実質が抑制的に制御されるとの研究成果を得ている。 そこで、最終年度では患者組織から採取した腫瘍間質とエナメル上皮腫の細胞株であるAM-1を使用して、腫瘍実質性格制御と腫瘍実質と間質の相互作用への影響を検討を行なった。その結果として、コラーゲンゲルを用いた腫瘍実質腫瘍間質共培養3D In vitro実験系において体内組織に極めて近いエナメル上皮腫の腫瘍胞巣形成に成功した。しかし、この三次元培養系による腫瘍微小環境をscidマウス頭頂部に移植し、エナメル上皮腫発生マウスモデルを試みたが、未だマウスに腫瘍の生着は観察されない。
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Research Products
(3 results)