2022 Fiscal Year Research-status Report
亜鉛シグナルと顎骨炎症との関わり:亜鉛シグナルの制御に基づく新しい治療戦略の構築
Project/Area Number |
20K10101
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Research Institution | Iwate Medical University |
Principal Investigator |
佐藤 泰生 岩手医科大学, 歯学部, 講師 (40244941)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
入江 太朗 岩手医科大学, 歯学部, 教授 (00317570)
深田 俊幸 徳島文理大学, 薬学部, 教授 (70373363)
衣斐 美歩 岩手医科大学, 歯学部, 特任講師 (30609665)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 亜鉛シグナル / 亜鉛トランスポーター / Zip10 / コンディショナル・ノックアウト・マウス / 抜歯創 / 骨創治癒不全 / 形態計測 / 血管形成 |
Outline of Annual Research Achievements |
[骨髄巨核球の亜鉛ホメオスタシスにおけるZip10トランスポーターの役割の検証] マウス巨核球・血小板の分化に係る亜鉛ホメオスタシスでのZip10トランスポーターの役割を検証する目的で,培養巨核球のZip10トランスポーターの発現をノックアウトしその影響を検討した。 Zip10flox・Zip10-CreマウスおよびWT(野生型)マウスの両側大腿骨および脛骨から骨髄を採取し,Stem cell factor (SCF)を添加したStemPro34培地にて48時間培養,続いてSCFならびにThrombopoietin (TPO)を加えた同培地にて48時間培養,さらにTPOを加えた同培地にて48時間培養した。BSA濃度勾配にて巨核球画分を分離し同培地に播種後,再終濃度2μMに4-hydroxytamoxifen(4OH-TAM)を加え,4OH-TAM非投与(ethanol投与)群とともに培養し,1,3,8,24時間後に細胞を採取した。トータルRNA抽出,RNA濃度測定,cDNA合成後,Zip10遺伝子発現をRT-qPCR(CFX ConnectリアルタイムPCR解析システム)にて定量解析した。 4OH-TAM投与したWTマウス由来巨核球,4OH-TAM投与しないZip10flox・Zip10-Creマウス由来巨核球ならびにWTマウス由来巨核球では,8時間後に出芽し始め,旺盛な胞体突起形成を経て24時間後までに血小板への分化を完了し,それに合わせ8時間後から24時間後にZip10遺伝子発現が顕著に増加していた。一方,4OH-TAM投与したZip10flox・Zip10-Creマウス由来巨核球では血小板への分化がみられず,Zip10遺伝子発現の増加も認められなかった。 これらの結果から,巨核球・血小板の分化においてZip10は重要な役割を持つことが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
骨髄巨核球の初代培養の方法は研究機関ごとに種々の違いがあり,今回Zip10flox・Zip10-Creマウス由来巨核球の分離・培養条件を決定するために反復試行が必要であった。条件確定後データを集積しているが,最終的な解析に必要な量にやや不足しているため1年間の期間延長を申請し対応することとした。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度の研究実施計画 [動物実験・培養実験の補遺,データ解析と研究総括] 1年間の補助事業期間延長により,抜歯創治癒の形態計測,巨核球・血小板の分化におけるZip10遺伝子および巨核球・血小板分化誘導遺伝子群の発現について,追加データを集積し研究の総括を行う予定である。
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