2021 Fiscal Year Research-status Report
唾液に含まれる癌細胞由来分泌小胞を用いた口腔がん診断法の確立
Project/Area Number |
20K10125
|
Research Institution | Tokyo Dental College |
Principal Investigator |
國分 克寿 東京歯科大学, 歯学部, 准教授 (90535808)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 歯原性腫瘍 / 唾液腺腫瘍 / 遺伝子解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
現在、顎顔面領域の様々な腫瘍の患者サンプルからDNAならびにRNAを抽出し、遺伝情報の解析を行っている。歯原性腫瘍では、エナメル上皮腫患者サンプルを用いてBRAF変異の解析をサンガーシークエンスにて行った結果、83%(20/24)にBRAF変異(V600E)が認められた。また、抗BRAF V600E抗体を用いて免疫組織化学的染色を行なった結果、変異の存在を検出することが可能であった。このBRAF変異と臨床病理学的特徴(部位、年齢、組織型、臨床挙動など)との関連性はみられなかった。また、同じ症例に関してSMO変異の検索も行なったが、SMOの変異に関しては検出できなかった。 歯原性腫瘍に関しては他にも、歯原性粘液腫の患者サンプルを用いてエクソームシークエンス解析を進めており、現在、その原因遺伝子を検索している。 また、唾液腺腫瘍では、粘表皮癌や乳腺相似分泌癌症例に関して解析を進めている。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
患者サンプルを用いたDNAの抽出方法を確立し、解析の症例数を順調に増やしている。
|
Strategy for Future Research Activity |
解析する歯原性腫瘍や唾液腺腫瘍の種類ならびに症例数を増やし、網羅的な解析が可能となるよう進めていく。
|
Causes of Carryover |
受託解析が年度をまたいだため、次年度使用額が生じたが、4月には受託解析が終了するため、その際に使用される予定である。
|
Research Products
(8 results)