2023 Fiscal Year Research-status Report
薬剤関連顎骨壊死に対するミノサイクリンを応用した新規治療法の開拓
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20K10148
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Research Institution | Kyushu Dental College |
Principal Investigator |
鶴島 弘基 九州歯科大学, 歯学部, 助教 (30725198)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉賀 大午 九州歯科大学, 歯学部, 准教授 (10507784)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 薬剤関連顎骨壊死 / MRONJ / ARONJ / BP / サーファクチン / IL-6 / LPS |
Outline of Annual Research Achievements |
MRONJの正確な病態生理は明らかとなっていないが、口腔内に特異的に起こることから歯周病源細菌の関与が示唆されている。また、その病態形成にIL-6や1L-10といった炎症性サイトカインが関与していると報告している論文もある。 天然界面活性剤の1つである”サーファクチン”はBacillus subtilisが発酵産生し、ヒトや環境に優しい成分として、化粧品や医薬部外品の原料に使用されている。今回、サーファクチンのMRONJ治療薬としての応用の可能性の探索を目的に、歯周病原細菌に対する免疫応答に及ぼす影響とそのメカニズムを明らかにすることとした。 J774.1細胞を用い、Aggregatibacter actinomycetemcomitans由来LPSにより誘導される炎症性サイトカイン(IL-1β, IL-6, TNF-α, IL-10)の発現に対するサーファクチンの修飾能をReal-time RT-qPCRを行い評価したところ、サーファクチンは濃度依存的にIL-6の発現を抑制することが明らかとなった。続いてIL-6のシグナル伝達経路の動態をWestern Blottingにより調べたところ、JNKのLPSによるリン酸化の亢進をサーファクチンは抑制することが分かった。また、ELISAによりサーファクチンはタンパクレベルでも濃度依存的にIL-6の産生量を減少させることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新たな知見として、in vitroの研究を先行したためin vivoの研究の面ではやや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
in vitroの知見を基に、in vivoの研究を進め、合わせて発表できるよう進めていく。
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Causes of Carryover |
今年度はin vitroの研究を行ったため支出が少なかった。次年度はin vivoでの実験を行うため、そこで使用する計画である。
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