2020 Fiscal Year Research-status Report
HLAハプロタイプホモ歯髄細胞由来エクソソンームの炎症性疾患への応用
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20K10158
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
川口 知子 (武田知子) 岐阜大学, 医学部附属病院, 医員 (30509815)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
飯田 一規 岐阜大学, 大学院医学系研究科, 講師 (30585237)
柴田 敏之 岐阜大学, 大学院医学系研究科, 教授 (50226172) [Withdrawn]
畠山 大二郎 岐阜大学, 医学部附属病院, 講師 (60377653)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 歯髄細胞 / エクソソーム |
Outline of Annual Research Achievements |
我々は、これまでにヒト智歯よりHLAハプロタイプホモ(HHH)歯髄細胞(DPC)ラインを樹立し性状解析を行ってきた。また最近では、これらのHHH-DPCから分泌されるエクソソームおよび同細胞から誘導したHHH-iPS細胞から分泌されるエクソソ ームを精製し、特性を評価・比較解析して きた。そこで本研究では精製したエクソソームから得られた増殖能・遊走能の促進やmiRNA発現およびHLA分子発現の結果を考慮して、HHH-DPC 由来エクソソームが炎症性疾患(歯周炎、骨髄炎等)へ与える効果を比較検討し、今後の応用につなげたいと考えている。 今年度は、保有する3種類のHHH-歯髄細胞を、すでに報告済みの無血清の培養条件のもとで準備した。準備された各々の培養上清中に含まれるHHH-DPCエクソソームを超遠心法にて精製し、精製されたHHH-DPCエクソソームの性質についてサイズや発現タンパク等を比較・精査した。またin vitroにて精製したHHH-DPCエクソソームの細胞増殖能および遊走能について比較・精査し、in vivoでのHHH-DPCエクソソームの効果を調べるため、マウス上顎第二臼歯へ絹糸を結紮することで炎症性骨吸収モデルマウスを作成し、その際に結紮期間等についても検討した。作成した絹糸結紮による炎症性骨吸収モデルマウスへ精製したHHH-DPCエクソソームを投与し、抗炎症・骨吸収抑制等の作用があるか をマイクロCT、病理解析について比較検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コロナ禍で実験試薬等の納品の遅れがでたため、一部に遅れが生じた。
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Strategy for Future Research Activity |
前年に続き、in vivoでのマウス臼歯への絹糸結紮による炎症性骨吸収モデルへのエクソソーム投与による効果検討を進める。(マイクロCT、病理解析および発現遺伝子などについて比較検討する。)また HLAハプロタイプホモ歯髄細胞およびiPS細胞由来エクソソームの安全性と性質の検討:についても調べていく。
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Causes of Carryover |
当該年度に学会がオンライン参加であったため、当初予定していた旅費に関しては使用しなかったこと、またコロナ禍で培地等の納品が遅れが生じたため。
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Research Products
(3 results)