2022 Fiscal Year Annual Research Report
心理的ストレスが咀嚼筋痛を慢性化するメカニズムの解明
Project/Area Number |
20K10167
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Research Institution | Kyushu Dental College |
Principal Investigator |
左合 徹平 九州歯科大学, 歯学部, 助教 (80710574)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
椎葉 俊司 九州歯科大学, 歯学部, 准教授 (20285472)
小野 堅太郎 九州歯科大学, 歯学部, 教授 (40316154)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 咀嚼筋痛 |
Outline of Annual Research Achievements |
モデルラット(咀嚼筋痛群、心理的ストレス負荷咀嚼筋痛群、咀嚼筋痛対照群、心理的ストレス負荷対照群)を作製後1、3、5、7日後にプラスチックボックス(30×30×30cm)にラットを入れ、自発痛の指標として知られている自発顔面ラビング時間を10分間計測し、また左側咬筋にフォンフライフィラメントを用いて機械的刺激を与え、頭部引っ込め反射閾値(HWT)を測定した。慢性ストレスはモデルラットを拘束ケースに固定し、胸骨中央部まで20℃の水に3時間/日浸すことを7日間連続して負荷することでストレス状態を作り出した。咬筋へ機械的刺激を5分間隔で3回与え、3回の平均値をHWTとして算出することにより心理的ストレスによる疼痛関連行動の経日的変化を調べた。咀嚼筋痛群と心理的ストレス負荷咀嚼筋痛群において咀嚼筋痛対照群、心理的ストレス負荷対照群と比較して自発顔面ラビング時間の増加とHWTの低下がみられた。咀嚼筋痛群と心理的ストレス負荷咀嚼筋痛群では心理的ストレス負荷咀嚼筋痛群の方が自発顔面ラビング時間の増加とHWTの低下が大きい傾向にあった。これにより本実験で与えた心理的ストレスが痛覚過敏を生じる可能性が示唆された。咀嚼筋痛対照群、心理的ストレス負荷対照群の比較では心理的ストレス負荷対照群の方が自発顔面ラビング時間が長くHWTも低い傾向にあった。 研究期間全体を通じて実験的咀嚼筋痛モデルラットに対し本研究課題で使用した拘束水浸ストレスを与えると自発痛が増悪し、疼痛閾値が低下し、痛覚過敏が生じることが示唆された。
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Research Products
(3 results)