2021 Fiscal Year Research-status Report
Development of automatic radiographic image diagnosis support software for oral dysfunction using artificial intelligence (AI)
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20K10169
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
松田 幸子 昭和大学, 歯学部, 講師 (50266178)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田口 亮 東京都市大学, 情報工学部, 教授 (40216825)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | オーラルフレイル / パノラマエックス線写真 / 嚥下障害 / 舌骨 / 舌 / AI |
Outline of Annual Research Achievements |
研究実施計画に基づき、以下の分析と開発を行った。作業1:性別による嚥下障害のパノラマX線写真の所見に違いがあるかについての比較検討を行った。嚥下障害の有無は摂食嚥下造影(VF)にて評価した。パノラマX線写真上の舌骨の上下、前後的位置について検討した。VF検査で嚥下障害有りと判断された男性の群は、嚥下障害なしの者と比較してパノラマエックス線画像上の舌骨の上下的位置が有意に異なる結果が得られた。女性には有意差を認めなかった。作業2:超音波スケーリングなどの歯科治療時に問題なく口腔内に水を貯留できることを確認した患者、嚥下造影検査を受けた患者のパノラマX線写真について評価した。これらの対象者を健常者、嚥下造影検査で誤嚥なし、誤嚥ありの3群に分けて比較した。評価項目は、パノラマエックス線画像上の舌背から口蓋までの距離を含めた舌の大きさ、舌骨の上下、前後的位置による違いの有無である。舌骨の上下的位置に3群間に有意差を認めた。作業3:これらの評価結果をもとに、パノラマエックス線画像上で嚥下障害を予測できる所見は何かと、嚥下障害リスクのカットオフポイント値を決定した。作業4:共同研究者である東京都市大学の田口亮氏とともに嚥下障害を評価するための画像診断支援ソフトウエアの開発を行った。舌骨の位置について分析プログラム開発を行った。作業的には画像の切り取り、領域の特定、舌骨の特定、舌骨のタイプ特定を行った。検討の結果6段階あるタイプを4段階に減らすことでより正確に対応できる可能性が示唆された。作業5:研究協力者である北見工業大学の早川吉彦氏、花田脩馬氏とともに、AI診断ソフトウエアの開発と評価を行った。画像を学習させるために用いたサンプル数が少ないクラス分けの診断精度が低い傾向にあった。画像を追加して学習させることで診断の精度が挙げられる可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
臨床データの収集、解析が予定通り進んでいる。 調査結果有意であった評価項目を解析するためのプログラム開発も順調である。
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Strategy for Future Research Activity |
自動解析プログラムの診断精度を上げること。 パノラマエックス線画像上で、今回評価した項目以外に嚥下障害の指標となる項目はないか検討すること。
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Causes of Carryover |
学会英文校正費などの費用はカード決済のため、引き落としの時期が遅く、次年度の申請となってしまったため、本年度分に残金が生じた。この残金は次年度の学会発表の抄録の英文校正費として使用する予定である。
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