2020 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
20K10213
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Research Institution | Health Sciences University of Hokkaido |
Principal Investigator |
齊藤 正人 北海道医療大学, 歯学部, 教授 (50337036)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷村 明彦 北海道医療大学, 歯学部, 教授 (70217149)
安彦 善裕 北海道医療大学, 歯学部, 教授 (90260819)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | マラッセ上皮遺残細胞 / Amelogenin |
Outline of Annual Research Achievements |
マラッセ上皮遺残細胞(ERM)は増殖することなく、歯根膜腔内でわずかな細胞小塊として終生存在する。しかし、根尖性歯周炎などの炎症刺激により急激に増殖し、歯根嚢胞の裏装上皮となる。これらERM細胞がG0期を維持し細胞内の存在する点において、組織幹細胞も同様のことが報告されている。組織幹細胞は、p57によりG0期が維持されており、何らかの刺激により細胞周期に戻ることが明らかになった。またERMは、幹細胞マーカーの発現も明らかになっており、組織幹細胞と非常に類似する点が多い。ERMの詳細な機能解析をすることで、将来的な歯根膜再生の基礎的研究を行うことを目的としている。 今年度は、ブタ歯根膜からoutgrowth法によりERMを単離した。単離したERMは、96well plateにシングルセルクローニングを行い、クローニングERM(NERM)を採取した。採取したNERMは18種類となり、それぞれの細胞にておいて、細胞増殖速度、細胞質の形態、上皮塊での増殖傾向の違いなどが明らかになった。さらに、Amelogeninの発現量においても有意差が認められた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
細胞の単離は成功しており、概ね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は、NERMに次世代シークエンスを行い、個々の細胞の違いを検討する。さらにNERMを線維芽細胞を共培養を行うこと、またNERMのコンディショナルメディウムを作成し、線維芽細胞を培養し、細胞動態を確認する予定である。
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Causes of Carryover |
金額的に必要実験試薬の金額に届かいないため、次年度に持ち越すこととした。次年度には、これを含め試薬の購入に当てる予定である。
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Research Products
(4 results)