2020 Fiscal Year Research-status Report
成長期骨代謝に与える身体運動刺激と咀嚼刺激の相乗作用:血中ホルモン動態に着目して
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20K10222
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
清水 康広 東京医科歯科大学, 歯学部, 非常勤講師 (60631968)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 芳郎 東京医科歯科大学, 歯学部附属病院, 講師 (20292980)
青木 和広 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (40272603)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 顎骨成長 / 身体運動刺激 / 咀嚼刺激 / スクレロスチン |
Outline of Annual Research Achievements |
近年我々は、身体運動刺激マウスモデルにおいて成長期の顎骨の形態変化への影響を観察してきた。今回の研究課題においては、成長期の骨代謝に影響を与える咀嚼運動および身体運動の関連を探ることを目的とした。 成長期の咀嚼刺激低下が顎骨骨量へ与える影響を部位別に検討すべく、軟食飼育マウスモデルを用いた。実験動物として、成長期に相当する4週齢のC57BL/6マウスを用いて2週間軟食飼育した後に放射線学的解析を行った。下顎骨を下顎頭、臼歯部周囲歯槽骨および咬筋付着部位の3領域に分けて評価したところ、下顎頭および臼歯部周囲歯槽骨における骨密度(BMD)、骨塩量(BMC)、体積骨密度(vBMD: BMC/TV)、骨量(BV/TV)すべてにおいて、咀嚼刺激低下モデルは対照群に比べて有意に減少していた。また、咬筋付着部位においても、咀嚼刺激低下モデルは対照群に比べて骨塩量(BMC)が有意に小さい値を示していた。 また、血中マーカーの分析を行ったところ、骨密度関連因子である血中スクレロスチン濃度が、咀嚼刺激低下群において優位に減少していたことから、今回のモデルにおける顎骨の骨微細構造の変化は、咀嚼刺激の低下によるものであることが裏付けられたと考える。 これらのことから、成長期の咀嚼運動の低下に伴い顎骨骨量は変化するが、これまで報告してきた身体運動刺激マウスモデルが影響を与える顎骨の部位とは異なる可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定していた放射線学的検討を行うことができ、おおむね順調に進展している。 対照群および実験群に対して下顎骨の部位別に検討を行ったところ、咀嚼刺激低下の影響は、これまで報告してきた身体運動刺激モデルが影響を与える顎骨の部位とは異なる可能性が示唆された。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は咀嚼刺激低下に伴う顎骨の角度計測を行い、形態変化の詳細な検討を行う。 また、生化学的評価を用いて、血中ホルモン動態に対する詳細な検討を行ってゆく。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症拡大に伴い学会参加の延期や消耗品の仕入れなどに影響があったため。 今後は当初の計画通り、顎骨の形態変化の詳細な検討や生化学的評価を行ってゆくために使用予定である。
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Research Products
(1 results)