2022 Fiscal Year Research-status Report
新たな顎骨成長促進治療が小児閉塞性睡眠時無呼吸と心身機能に及ぼす影響の解明
Project/Area Number |
20K10238
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Research Institution | Tsurumi University |
Principal Investigator |
友成 博 鶴見大学, 歯学部, 教授 (70398288)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
成宮 毅 鶴見大学, 歯学部, 非常勤講師 (00803074) [Withdrawn]
菅崎 弘幸 鶴見大学, 歯学部, 准教授 (30333826)
千葉 伸太郎 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (40236815)
及川 崇 鶴見大学, 歯学部, 講師 (60386919)
須藤 智省 鶴見大学, 歯学部, 学部助手 (80782680) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 歯科矯正用アンカースクリュー / 顎整形力 / 睡眠呼吸障害 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年、小児の睡眠呼吸障害に対して顎整形力を用いた矯正治療による上気道の拡大が根本治療として注目されているが、既存の顎整形力を発揮する装置は歯を固定源とするため、歯と歯周組織にダメージを与えることや歯性の変化が大きく、骨格性の改善が半減するなどの欠点がある。私共は、これまで歯科矯正用アンカースクリューの問題となっていた脱落の危険因子を排除した自動埋入型骨固定装置を考案した。我々が考案した歯科矯正用アンカースクリューと併用する新規補助装置は、動物実験において、周囲歯周組織の炎症を惹起するリスクがあり、デザインの改良が必要であった。そこで既存のアンカースクリューであっても顎整形力に応用可能な埋入方法について有限要素解析にて検討を行った。歯科矯正用アンカースクリューの埋入の前処理として埋入部位の歯肉を接除し、スクリューのネジ部を深く歯槽骨に埋入し、かつスクリューヘッドの返しの部分を歯槽骨表面に接触させることで維持力の向上を検証した。その結果、通常の埋入方法に比べ大幅な維持力の向上が認められ顎整形力に応用できる可能性を見出すことができた。本研究結果は国際雑誌に投稿・受理された。また、臨床研究として成長発育期の不正咬合者を対象に小児OSA患者の解剖学的咽頭気道の狭窄部位に起因するOSAの罹患率、CTを用いた顎顔面形態の特徴、各種口腔機能パラメータ、ウエアラブルデバイスによる脳波測定が可能な睡眠検査、日中の行動などについて矯正歯科治療前後の検証を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
被験者の選定に遅れが出ている。
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Strategy for Future Research Activity |
被験者選定遅れによる研究計画遅延に関して、簡便かつ高精度での判定を可能とした非侵襲的に睡眠検査を導入することで、これまで苦慮していた被験者の選定が大幅に改善する予定であり、矯正歯科治療による睡眠の質への効果の検証を進めていく。また人を対象とした介入研究による臨床的効果の検討については、成長期において、咽頭気道を拡大する下顎前方誘導の矯正装置の適応の患者に対して、矯正歯科治療前後の睡眠検査を実施する予定である。
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Causes of Carryover |
被験者の選定に時間を要したので、次年度使用が生じた。次年度はより侵襲が少なく睡眠中の脳波測定が行えるウエアラブルデバイスを導入し、機器の使用解析費用を計画している。
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Research Products
(7 results)