2023 Fiscal Year Annual Research Report
Study on elucidating the mechanism of oral disease development in a polar closed environment
Project/Area Number |
20K10245
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
財津 崇 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 助教 (80611508)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 南極 / 遠隔歯科 / 労働 / 口腔保健 / 極地環境 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、南極観測基地や国際宇宙ステーションなどの長期隔離環境における口腔疾患の予防と管理を目的とし、特に歯科医師不在の状況に対応する遠隔歯科相談システムの開発に焦点を当てたものである。研究の目的は、極地環境での口腔疾患の発症リスクを生化学的および口腔保健行動学的に分析し、それに基づいた遠隔相談システムの有効性を評価することである。 最終年度においては、南極観測隊員を対象とした調査を実施し、口腔疾患の発症リスクを詳細に評価した。具体的には、ストレスやモチベーションの低下が口腔清掃行動に与える影響を分析し、歯科疾患のリスク因子を特定した。その結果、長期隔離環境においては口腔清掃光堂が影響し、口腔内細菌の特徴に変化が見られたことが確認された。また、遠隔歯科相談システムを研究期間中の整備し、その有効性を検証した。このシステムにより、遠隔地からでも迅速かつ適切な歯科医療相談が可能となり、発症リスクの低減に寄与することが示された。さらに、研究成果を国内外の学会で発表し、学術論文として発表することで、関連分野の研究コミュニティに対しても広く貢献した。閉鎖環境の特徴を整理するために一般労働者を対象にそのプレゼンティーズムやアブセンティーズムの評価も実施し、国際論文に2誌アクセプトされた。 今後の計画としては、添付の研究結果を基にさらに詳細な解析を進め、特に次世代シークエンサーを用いたマイクロバイオーム解析を行う予定である。また、臨床情報との統合解析を進め、さらなる知見の蓄積と遠隔歯科相談システムの実用化に向けた改良を行う予定である。
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