2020 Fiscal Year Research-status Report
デジタル印象採得装置による形態学的歯科個人識別法に関する推進研究
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20K10255
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Research Institution | Tokyo Dental College |
Principal Investigator |
笠原 典夫 東京歯科大学, 歯学部, 講師 (30778478)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 安孝 東京歯科大学, 歯学部, 講師 (40598851)
松永 智 東京歯科大学, 歯学部, 准教授 (70453751)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 法歯学 / 法医人類学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本邦における歯科的個人識別に従事する専門家の数は諸外国に比べ極端に少ない。しかし、災害や事故等により、個人を識別する必要性は年々高まっている。東日本大震災における身元確認作業の教訓から、限りある人的資源を有効に活用しながら、効率的に身元確認作業を行うことを第一義として本研究は立案された。少数の歯科的個人識別の専門家が現地で口腔内の情報を取得し、非災害地域へ情報を伝送することが可能となれば、被災地における資源の消費を防ぐばかりでなく、術者の感染や二次災害被災等の危険性も減少させることが可能となる。そこで、近年急速に発達し、臨床に応用されつつある光学印象採得装置に着目し、歯科的個人識別に応用するための基礎的研究を実施することとした。今年度は、顎模型を用いた予備的研究を実施した。全部金属冠やインレー修復、レジン充填などの治療痕を模した顎模型を用いて、光学印象採得装置を用いてSTLデータを取得した。本研究で用いた光学印象採得装置はSTLデータに加え、カラー情報も描出することが可能であり、金属修復物に関しては高い精度で判別が可能であることが示された。一方、レジンや陶材などの歯冠に類似した色調を有する修復物に関しては、正確な情報を得ることが難しい例が散見された。個人識別精度向上のためには、歯冠色に類似した修復物の情報を正確に取得する必要であると考えられた。今後歯冠色の修復物に対する識別方法を検討することで、本手法の有用性を高めたいと考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度初頭の緊急事態宣言により研究活動の一部が制限されたため、進捗状況に遅れが生じている。今後もCOVID-19の感染状況によっては、研究活動が制限される可能性があるため、研究計画の一部について変更案を策定する必要があると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は実際の遺体を用いた実証研究に入る予定である。実習用遺体から口腔内STLデータの採取を行い、口腔内写真とともに死後記録の作成を行う。また、比較のため、旧来の方法である肉眼所見による死後記録の作成も行い、両者の比較を行う予定である。
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Causes of Carryover |
新型コロナ感染症の拡大に伴い、研究計画に遅れが生じたため使用額に変更が生じている。今年度購入できなかった機材に関しては、研究の進捗に伴い、翌年度に購入する予定である。
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