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2023 Fiscal Year Research-status Report

口腔レンサ球菌のペプチドグリカン-アセチル化酵素の機能解析とビルレンス制御機構

Research Project

Project/Area Number 20K10268
Research InstitutionHiroshima University

Principal Investigator

林 幾江  広島大学, 医系科学研究科(薬), 研究員 (00346503)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 小原 勝  大垣女子短期大学, その他部局等, 教授 (80253095)
飛梅 圭  広島大学, 医系科学研究科(歯), 准教授 (40350037)
Project Period (FY) 2020-04-01 – 2025-03-31
Keywordsう蝕 / アセチル化酵素
Outline of Annual Research Achievements

S.sobrinusに存在する2種類のアセチル化酵素遺伝子をバイオインフォマティクスより責任遺伝子候補を抽出し、アセチル化酵素の組み換えタンパク質作成に取り組んだ。S.sobrinus 5 のcontig 2, contig 34の設計したprimerでS.mutansでバンドは確認されないが S.sobrinusでバンドが確認できることを確かめた。PCR cloningによりN-acetyltransferase 組み換えタンパク質の作成実験の準備は整ったが、当初の予定より研究の進展が遅れているため、アセチル化酵素の組み換えタンパク質作成は後に行うこととし、S.sobrinus株のアセチル化酵素遺伝子欠損株(KO株,遺伝子改変株)の作成に取り組むこととした。
2種のN-acetyltransferaseを有する2菌種(S.sobrinus 5, S.downei 33)のゲノムDNAを抽出し、Nanoporeシーケンス及びイルミナシーケンスに供試し、ロングリード配列とショートリード配列を取得した。その後、Unicyclerによってショートリード配列とロングリード配列のハイブリッドアセンブリを行い、S.sobrinus 5 chromosomeは2,156,213bp、S.downei 33 chromosomeは2,216,104bpの全ゲノム配列を取得した。その中でN-acetyltransferase の遺伝子位置を明らかにし、遺伝子欠損株Δ05200、及びΔ01360のKO株作成に着手した。primerを設計し、fuse PCR法によりKO株をエリスロマイシン耐性寒天培地で選択した。これより得たKO株について、遺伝子欠損の確認、溶菌酵素感受性の検討および細胞壁・ペプチドグリカンの構造解析等に着手している。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

離職や所属機関の異動が相次いで起こり、またそれに伴い新たな実験場所における使用機器の準備や遺伝子組み換え実験の新規申請等が必要となり、コロナ禍で余儀なくされた行動制限による研究の遅れと相まって、研究が当初の予定にそくして実施できなかったが、現在は体制が整ったため今後は問題なく研究遂行できる状況となった。

Strategy for Future Research Activity

S.sobrinusに存在している2種類のN-acetyltransferaseについてその機能を解析する。具体的にはエリスロマイシン含有寒天plateから選択したKO株、一つはS.sobrinus 5 Δ05200、もう一つはS.sobrinus 5 Δ01360について、野生株(S.sobrinus 5)を対象に各々、性状を確認する。1)溶菌酵素(mutanolysin, lyzozyme, automutanolysinなど)に対する感受性を検討する。2)ペプチドグリカンを可溶化したムロペプチドのHPLC分離、および質量分析計を用いた解析からペプチドグリカンの構造を解析し、特にN-アセチル化修飾したペプチドグリカンについてアセチル化の修飾部位とその比率を明らかにする。KO株として作成したN-acetyltransferase 遺伝子(05200、01360)の機能を確認するとともに、アセチル化のもたらす溶菌酵素に対する感受性を検討する。3)ペプチドグリカンのアセチル修飾のビルレンス制御機構への関与について、アセチル化酵素の過剰発現株等の作成から、アセチル化の割合と溶菌酵素感受性、各種消毒剤に対するMIC濃度の比較、TLR2など免疫機構認識や抗生物質に対する感受性などを検討し、ペプチドグリカンのアセチル化修飾はう蝕原因菌に何をもたらすのか?を解析し、ビルレンス制御因子としてアセチル化修飾の意義を解明する。

Causes of Carryover

研究体制に変更があり退職・離職にともなう実験場所の変更や新たな実験場所における使用機器の準備や遺伝子組み換え実験の新規申請等に時間を要したため、研究の実施に遅れをきたしたため次年度使用額が生じた。研究体制も確立できたことから今年度は研究遂行に必要な試薬等の購入や質量分析計使用の経費、国内移動(旅費)等に充当予定である。

  • Research Products

    (1 results)

All 2023

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] Corynebacterium striatum の β-ラクタム薬耐性機序に関する研究2023

    • Author(s)
      黒木香澄,林幾江,沓野祥,久恒順三,菅原庸,中野哲志,宮本仁志,村上 忍,濱 邦彦,菅井基行
    • Organizer
      第52回薬剤耐性菌研究会

URL: 

Published: 2024-12-25  

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