2021 Fiscal Year Research-status Report
衛生的な鍼施術法構築に関する研究ー在宅、スポーツ現場、災害被災地についての検討
Project/Area Number |
20K10327
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Research Institution | Teikyo Heisei University |
Principal Investigator |
恒松 美香子 帝京平成大学, ヒューマンケア学部, 講師 (80710194)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今井 賢治 帝京平成大学, ヒューマンケア学部, 教授 (10257834)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 鍼施術 / 手指衛生 / 安全性 / 災害被災地 / 在宅 / スポーツ現場 / 衛生管理 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、災害被災地、スポーツ現場、在宅など衛生管理が難しいことも想定される鍼施術室外でも衛生的に安全な鍼施術を提供できる操作の構築を行うことを目的とする。 2021(令和3)年度は、研究1として、手洗いを行うことが難しいことも想定される災害被災地、スポーツ現場、在宅の鍼灸臨床現場において、医療現場で一般的に推奨されている、流水と石鹸による手洗いと擦式消毒を組み合わせた手指衛生操作と同等の効果が得られるような、ウエットティッシュでの手の清拭と擦式消毒など代替方法の効果の検討を行った。対象者に、1) 流水と石鹸による手洗いと擦式消毒と、その代替法として、2) アルコールティッシュ清拭、3) ノンアルコールティッシュ清拭、4) アルコールティッシュ清拭と擦式消毒、5) ノンアルコールティッシュ清拭と擦式消毒、6)擦式消毒のみ、の6種類の手指衛生操作を行ってもらい、その直後に手指で触れた鍼灸針を寒天培地上に静置し、細菌コロニーの発現の有無を確認した。1から6の群において、鍼灸針を静置した培地からの細菌コロニーの発現頻度には差が認められなかった。 また、研究2として、災害被災地、スポーツ現場、在宅での施術現場における施術室外での衛生操作について現在行っている方法(施術室と同じような衛生操作を行う工夫など)、問題点(予備調査の手洗いも含め困難な衛生操作)、改善案(何があれば・整備されればできる)を抽出する半構造化インタビュー調査を行うために、倫理申請、災害被災地、スポーツ現場、在宅での鍼灸施術の経験がある鍼灸師を抽出し、インタビュー対象者としての調整を行うなどの準備を整えた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染拡大のため、2021年度に行うことができなかった実験を感染対策をとりつつ、実施することができた。しかし、インタビュー研究においては、準備は整えたものの、感染状況を考慮し2021年度の実施は控えたため、研究に遅れが生じている。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウイルス感染対策を適切に講じつつ、実験を遂行する。インタビュー研究においては、新型コロナウイルス感染状況が悪化した場合は、オンラインによるインタビューに切り替えて実施する。
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Causes of Carryover |
本年度は予定していたインタビュー研究を行うことができず、それに関わる旅費や謝金への使用ができなかったことが次年度使用額が発生した1つの理由である。また、情報収集のため学術大会への参加を予定していたが、新型コロナウイルス感染の状況により、国内外への移動が制限されたため、旅費の使用ができなかったことも理由に挙げられる。今後、インタビュー研究の際の旅費および研究対象者への謝金として、また、学術大会への参加のための旅費や参加費として予算を使用する予定である。
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