2021 Fiscal Year Research-status Report
医師の属性は人口地理的分布にどのように関わっているか-縦断的分析-
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20K10332
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
井上 和男 帝京大学, 医学部, 教授 (70275709)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鹿嶋 小緒里 広島大学, 先進理工系科学研究科(国), 准教授 (30581699)
松本 正俊 広島大学, 医系科学研究科(医), 寄附講座教授 (40348016)
安藤 崇仁 帝京大学, 薬学部, 講師 (40761987)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 医師分布 / 市町村 / 人口指標 / 距離指標 |
Outline of Annual Research Achievements |
1994・2004・2014年の医師調査データから、この3時点において記載があった医師集団148,017人を抽出し、10年後および20年後の分析を行った。このうち男性医師が88.1%を占めた。1994年における平均年齢は40.4歳、平均経験年数は13.8年であった。全医師について経験年数別に10年後および20年後の移動を、勤務市町村の人口および都道府県庁からの市役所・役場距離で評価した。 ①市町村の人口指標:1994年から2004年にかけて、より人口が少ない市町村に勤務した医師は39.8%であった(男性医師40.3%、女性医師35.9%)。2004年から2014年にかけて、より人口が少ない市町村に勤務した医師は48.6%であった(男性医師49.4%、女性医師42.9%)。1994年から2004年にかけてのみ、少ない経験年数(従って若い)医師群でその割合がわずかに多かった。 ②市町村の距離指標:1994年から2004年にかけて、より都道府県庁からの距離が大きい市町村に勤務した医師は23.9%であった(男性医師23.9%、女性医師23.7%)。2004年から2014年にかけて、より都道府県庁からの距離が大きい市町村に勤務した医師は14.2%であった(男性医師14.4%、女性医師12.4%)。経験年数別では、より少ない(従って若い)医師群でその割合が多かった。 この医師集団は1994年には医籍に登録されており、新医師臨床研修制度以前の医局を中心とした教育・派遣制度にあったと考えられる。特に距離指標において、より僻遠な市町村に勤務していたのはその影響による可能性がある。また、女性と男性医師の分布における差が(先行研究などからの)予想よりも少なかったことも、それによる可能性がある。これ以降に新しく登録された医師集団との比較をすることで、これらの評価が可能になると考える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
①データ取得やその後医師調査ファイルとの結合処理ができてないため。当初予定していた1996、2006および2016年の3時点での分析ではないが、方法は同一である。研究疑問に対する分析結果は2年程度では変化しないと考えられるので、現時点では十分なものと考えられる。 ②医師数が10万人以上の規模であるため、データの複数年にわたる結合(リレーション)に当初はいくつかの技術的問題があったが、解決をすることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
①現時点でのデータの分析を更に進める。特に、1994年から2004年の医師集団と、2004年から2014年の医師集団において、それぞれ10年後の人口および地理的分布状況を、性別、経験年数、そして診療科や施設に着目しながら比較検討する。 ②上記に加えてデータの更新により、より新しい時点での分析を予定している。
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Causes of Carryover |
若干の額(959円)が残ったが、次年度に物品購入に使用予定である。
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Research Products
(1 results)