2022 Fiscal Year Research-status Report
全身性エリテマトーデス患者の行動変容を促すモバイルヘルスシステム開発と効果検証
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20K10351
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
矢嶋 宣幸 昭和大学, 医学部, 准教授 (70384360)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渥美 達也 北海道大学, 医学研究院, 教授 (20301905)
宋 龍平 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 非常勤講師 (20843824)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 全身性エリテマトーデス / アプリケーション |
Outline of Annual Research Achievements |
全身性エリテマトーデスは再燃が多い疾患である。薬剤コンプライアンス低下、疾患に対する認識不足など患者側の要因で再燃することは少なくなく、通常の生活指導や疾患教育は、専門医の偏在などから効果は限定的であると考えた。そこで我々は、SLE患者を対象とした”治療”スマートフォンアプリにより行動変容を促し患者アウトカムを改善させるのではとの発想に至った。本研究は、世界中で報告のない症状モニタリング、リマインド、教育を通じモバイルヘルスシステムを開発することから高いオリジナリティを有し、簡便で均一な医療の提供を目的としている。アプリによって患者アウトカムがよくなるだけでなく、診療構造自体を効率化させ患者アウトカムを改善させうるため革新的である。また、本モデルは他慢性疾患領域にも展開可能であり、IT関連の医療での適応範囲を広げ、日本全体の医療の向上に寄与することが期待される。 具体的な研究目的は、①SLE活動性の全般的評価が可能な尺度に関する先行研究の系統的レビュー、②症状モニタリング・リマインド・教育機能を有する“治療”スマートフォンアプリ開発、③開発したスマートフォンアプリを用いた介入研究、である。 2020年度は、SLE活動性や副作用などの症状をPROで抽出するために、疾患活動性尺度、QOL指標、RCTなどの先行研究の文献レビューを実施した。その結果 83itemの候補を抽出した。その後、パネル委員会を経て、54項目の症状を抽出した。 2021年度は、アプリケーションのプレモデルを開発し、症状モニタリングを開始した。また、RCTプロトコルを作成を行っている。 2022年度は、アプリケーションのプレモデルを使用してデータ収集を200名行った。現在その解析中である。その知見を活かしてRCTのプロトコールを作成中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2020年4月からCOVID-19感染症に対する診療および調整業務が増大し当事業へのエフォートが大きく割かれアプリケーション開発に遅延が生じた。その結果、プレテスト、RCT実施期間への影響が継続している。
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Strategy for Future Research Activity |
アプリケーションのプレモデルを使用してデータ収集を200名行った。現在その解析中である。その知見を活かしてRCTのプロトコールを作成中であり、2023年度中にRCTを実施予定である。
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Causes of Carryover |
COVID19の実務負荷が影響し、2021年事業および2022年事業の負担が増加した、そのため、事業が2023年に延期となったため使用額の変更が必要になった。RCTを実施する際に、モニターなどの事務局依頼費用として使用予定である。
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