2020 Fiscal Year Research-status Report
高齢者等医療情報弱者支援のためのピクトグラムの開発と評価
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20K10359
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Research Institution | Suzuka University of Medical Science |
Principal Investigator |
福田 八寿絵 鈴鹿医療科学大学, 薬学部, 教授 (60625119)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安藤 宗司 東京理科大学, 工学部情報工学科, 助教 (40803226)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ヘルスリテラシー / ソーシャルキャピタル / 視覚情報 / リスク認知 / リスクコミュニケーション / ピクトグラム / 予測因子 / 行動変容 |
Outline of Annual Research Achievements |
高齢者や外国人などは医薬品の安全性、副反応を理解するための情報の収集や理解力が不足しやすいことから情報弱者となりやすい。医療従事者は、情報弱者となりやすい対象者に対して丁寧な情報提供が求められる。 口頭での説明は、情報の送りての意図と認識に反して、受け手は、記憶に残りにくく、誤って理解することもあることから、補助的な情報提供ツールとして国内外でピクトグラムの導入やピクトグラムの表示の法制度化が進められている。 新型コロナ感染症など新興感染症の拡大は、人との接触が制限され、情報格差が拡大し、さらなる情報の不足や偏りを生み出す可能性が指摘される。 2021年度は、国内外の先行研究調査と共に小規模での高齢者へのピクトグラムの効果や評価の調査、結果の解析を実施した。 日本においては、患者向けの説明文書においても文字情報が主体で視覚に訴えかけるピクトグラムの導入が進んでおらず、認知度の低いことを研究代表者の医療従事者へのアンケート調査や医薬品の消費者向け調査研究により明らかとなった。 研究計画では、対面でのインタビュー調査、アンケート調査を実施する予定であったが、インターネット調査に切り替え、調査を実施した。高齢者の情報の読み取り能力(ヘルスリテラシー)や社会経済学的要因がどのように影響するのかについて統計解析を行った。分析結果は論文としてまとめ、投稿予定である。情報弱者に対する注意喚起に資するピクトグラムの形状や色彩についても現在検討中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
対面でのインタビュー調査を実施する予定であったが、新型コロナの感染状況に改善が見られなかったことから、インターネット(オンライン)を使用した調査へ変更した。調査結果は、
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Strategy for Future Research Activity |
高齢者のみならず、外国人など情報弱者となる可能性の高い対象者にピクトグラムなど視覚情報がどの程度有効なのか、また、視覚情報の形状や使用場所などについても検討していきたい。
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Causes of Carryover |
本年度予定していた学会発表がオンライン開催となったり、海外での報告を取りやめにしたため、次年度使用することとなった。未使用分については論文校閲費にあて、海外査読雑誌に投稿する予定である。
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