2021 Fiscal Year Research-status Report
医療従事者を対象とした放射線白内障自動診断システム構築及び放射線防護教育の実践
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20K10366
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Research Institution | University of Occupational and Environmental Health, Japan |
Principal Investigator |
永田 竜朗 産業医科大学, 医学部, 准教授 (80389460)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
掛田 伸吾 弘前大学, 医学研究科, 教授 (30352313)
盛武 敬 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 放射線医学研究所, 上席研究員 (50450432)
村上 誠一 純真学園大学, 放射線技術科学科, 教授 (00870437)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 医療従事者の放射線被曝 / 放射線白内障 / 水晶体徹照カメラ / 放射線防護 |
Outline of Annual Research Achievements |
産業医科大学倫理員会の承認を得て、2021年10月から産業医科大学病院の放射線業務従事者の電離放射線検診に合わせて、徹照カメラ撮影による水晶体の検診を開始した。 産業医科大学及び病院の電離放射線健康診断対象者390人中、2022年1月までに同意を得られて検査を行ったのは、160人(男性99人、女性61人)。LAVEOX社製簡易型徹照カメラを用い、未散瞳にて徹照法による水晶体撮影を行った。撮影は、健診医師、看護師、研究補助員、検査技師が行い、写真判定は眼科専門医1人が行った。異常を認めない症例は異常なし、有所見者は要精密検査対象として眼科外来での散瞳検査を行った。 要精密検査となったのは39人で、既に精査が終了したのは17人うち6人は異常なしであった。アトピー性皮膚炎による白内障1人、後発白内障1人、経年齢性変化が主と考えられる58~65歳の軽度白内障4人、さらに40~50歳の若年者5名には初期の放射線白内障の特徴ともされる水泡状混濁(Vacuoles)が複数発生している所見がみられた。以上が現時点までの結果である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
産業医科大学倫理員会の承認を得て、実際に産業医科大学病院の放射線業務従事者の電離放射線検診に合わせて、徹照カメラ撮影による水晶体の検診を開始。現在、まだ進行中であるが、順調にデータを積み重ねることができており、また全国学会発表のための準備も完了しているため、上記区分とした。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度となるが、既に得られた結果および今後の検査で得られる結果を統計学的に解析する。全国学会で学会発表を行い、そこで得られた意見を踏まえて、論文作成を予定している。 また特に有所見者については今後も経過観察を行っていき、時間的変化についても検討したい。
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Causes of Carryover |
・次年度使用が生じた理由:COVID-19パンデミックによる延期のため、学会参加ができず旅費を使用しなかったこと、また結果の解析に若干の遅れがあり、2年次に未使用額が生じた。
・使用計画:未使用額は最終年度に、学会発表・参加の旅費、論文発表、統計解析のためのソフトウェア購入等に使用予定です。
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Research Products
(1 results)