2021 Fiscal Year Research-status Report
改訂版院内ウツタイン様式に準じた院内心停止登録と蘇生記録の質向上
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20K10401
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
西山 知佳 京都大学, 医学研究科, 准教授 (40584842)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木口 雄之 京都大学, 環境安全保健機構, 研究員 (30724380)
大鶴 繁 京都大学, 医学研究科, 教授 (60437225)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 院内心停止 / ウツタイン様式 / 登録システム |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、2019年に改訂された国際的に共通した蘇生記録に関する様式(院内ウツタイン様式)に準じた院内心停止の登録を確立し、院内心停止の実態および適切な蘇生処置を明らかにすることで救命率向上ならびに院内の安全性を高めることである。実現可能性を検証するために、まず2施設を対象としたパイロット研究を計画した。 2021年度は2020年度に作成した改訂版ウツタイン様式に基づいた記録用紙に準じて、1施設においてデータ収集を開始し始めることができた。もう1施設も2022年度には開始できる体制が整ってきている。 記録用紙を検討している段階で、2施設間でさえも登録する院内心停止症例の基準が違うことが分かった。そこで大阪府下15の救命センターで行っている多施設共同研究に参画している施設を対象に、①院内での記録様式の統一の有無、②院内心停止に関する記録管理、③院内ウツタイン様式使用の有無、④院内心停止に関する記録に関する教育、⑤院内心停止登録の症例登録基準、⑥改訂版院内ウツタイン項目ごとのデータ収集の有無について実態を調べた。その結果、15施設のうち13施設から回答を得た(回答拒否1施設、回答なし1施設)。院内で統一された記録様式がある施設は13施設のうち3施設のみであったが、いずれも院内ウツタイン記録様式に沿ってデータは収集されてないことが分かった。心停止の記録はいずれの施設でも一元管理されていた。DNAR症例以外すべてを網羅して登録している施設はなく、記録する基準が明確になっている施設は1施設のみであった。また記録に関する教育を行っている施設はなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
COVID-19第5波、第6波により、全体に進捗が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
COVID-19によりデータ収集体制の遅れがあったが2022年度はデータ収集が行えるようになったので2施設のデータを収集可能になる予定である。心停止の際に主に記録とることが多い看護師を対象にした横断調査もできるようにする。
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Causes of Carryover |
情報収集のための学会旅費や学会参加費を見積もっていたが、2021年度に引き続きCOVID-19により予定していた国際学会はオンラインになり、国内学会の参加もほぼオンラインとなりそれらに必要な旅費が不要になった。また、COVID-19の影響で会議も全てオンラインで行ったため、会議のための旅費が不要になった。データ収集を開始したので、データ整理のための謝金等に使用する予定であるが、COVID-19の状況によってはデータ収集の一時中断もある可能性は否定できない。計画の延長も必要になってくると考えている。
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Research Products
(3 results)