2023 Fiscal Year Annual Research Report
改訂版院内ウツタイン様式に準じた院内心停止登録と蘇生記録の質向上
Project/Area Number |
20K10401
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
西山 知佳 京都大学, 医学研究科, 准教授 (40584842)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木口 雄之 京都大学, 医学研究科, 研究員 (30724380)
大鶴 繁 京都大学, 医学研究科, 教授 (60437225)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 院内心停止 / ウツタイン様式 / 登録システム / 看護師 / 記録用紙 |
Outline of Annual Research Achievements |
1,202人の看護師を対象とした横断研究の追加解析を行った。492人(回収割合40.9%)のうち、院内ウツタイン様式を理解している人はわずか14人(2.8%)しかいなかった。院内ウツタイン様式を理解していると答えた回答者は、看護経験が長く、院内心停止の遭遇回数が多く、蘇生に関する記録方法を学んだ経験が多い傾向があった。しかし、全回答者が一致して 記録が"必要 "だと回答した唯一の項目は、"Any ROSC "のみであった。 次に院内ウツタイン様式のコア項目の必要性の理解に影響すると思われる要因、看護師経験年数、IHCAに遭遇した経験の有無、BLSに対する理解と自信に分けて解析を行った。看護師経験年数が長いほど、コア項目の必要性を理解しているというわけではなく、経験年数に関係なく傾向はほぼ同じであった。またIHCAに遭遇した経験の有無や、BLSに対する理解と自信の有無でもコア項目の必要性の理解は同程度であることが分かった。 蘇生に携わる臨床医や研究者は、院内ウツタイン様式の世界的な標準化と有用性を認識しているが、心停止の第一発見者になる可能性が高い看護師には周知されてないことが浮き彫りとなった。コア項目の必要性の理解には看護師経験、IHCAの遭遇経験の有無、BLSに対する理解と自信の有無は影響してなかったことを鑑みると、心停止はいつでもどこでも起こりうるため、すべての看護師が正確に記録できるために院内ウツタイン様式について教育することは不可欠である。定期的なBLSやALSのトレーニング、医療安全に関する病院での義務教育の機会を利用して、全ての看護師に院内ウツタイン様式に関する教育することが必要だと考える。
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Research Products
(2 results)