2021 Fiscal Year Research-status Report
Optimization of pharmacists' distribution for maintaining the regional medical system
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20K10408
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Research Institution | Gifu Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
井口 和弘 岐阜薬科大学, 薬学部, 教授 (10295545)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 光浩 岐阜薬科大学, 薬学部, 教授 (30433204)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 薬局薬剤師 / 病院薬剤師 / 分布 / 偏在 / 公的統計データ |
Outline of Annual Research Achievements |
薬剤師の分布の偏りに関する現状を明らかにする目的で、令和3年度は、「薬局薬剤師と病院薬剤師の経年的な分布変化」、および「病院種別ごとの病院薬剤師分布」について解析を試みた。 薬局薬剤師と病院薬剤師の経年的な分布変化:薬剤師数と人口に関する基本データセットを用い、2008 年から 2018 年までを対象に解析した。都道府県人口に対する薬局薬剤師及び病院薬剤師のジニ係数を求めた結果、薬局薬剤師の方がジニ係数の減少率が大きかった。すなわち、薬剤師数の増加に伴い、人口に対する薬剤師の偏在が改善しており、特に薬局薬剤師の分布における改善が大きかったことが示唆された。また、薬局薬剤師数のジニ係数は市区町村人口に対して検討した場合においても経年的な減少が観察された。しかしながら、市区町村面積に対する薬局薬剤師数のジニ係数は減少していなかった。すなわち、薬局薬剤師数の増加分は面積ではなく人口に応じて配置されたと考えられた。 病院種別ごとの病院薬剤師分布:平成30年度 病床機能報告に基づくデータセットを用いて解析した結果、一般病院より療養型病院のほうが病院間の薬剤師数格差が大きいことを見出した。また、一般病院では病床数や立地する二次医療圏の人口の増加に伴い、100床対病院薬剤師数の多い病院の割合が上昇傾向を示した。一方で、療養型病院では病床数の増加に伴い100床対病院薬剤師数の多い病院の割合が低下傾向であった。病院薬剤師分布について考える上で、病院種別による特性の違いに留意する必要があると考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通り、構築したデータセットを用い、薬局薬剤師と病院薬剤師の分布の実態に関する解析をすすめている。
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Strategy for Future Research Activity |
解析の幅を広げるために在宅医療の実施に関連する要因を加えることを検討する。
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Causes of Carryover |
予定していた学会参加がオンライン開催となったため、旅費や宿泊費等の未使用が生じた。また、予定している一部の解析が完了に至っていないことも未使用額が生じたと理由と考えている。
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Research Products
(4 results)