2021 Fiscal Year Research-status Report
医療従事者のプレゼンティーズムの現状とその関連要因を考慮した介入の効果検証
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20K10409
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Research Institution | Prefectural University of Hiroshima |
Principal Investigator |
西上 智彦 県立広島大学, 保健福祉学部(三原キャンパス), 教授 (60515691)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
壬生 彰 甲南女子大学, 看護リハビリテーション学部, 助教 (00803024)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | プレゼンティズム / 疼痛神経科学 / 疼痛 / 中枢性感作 |
Outline of Annual Research Achievements |
プレゼンティズムとは「出勤しているにも関わらず、心身の健康上の問題が作用して,パフォーマンスが上がらない状態」のことであり,労働生産性における重要な指標の一つである。今回,医療従事者に対する疼痛神経科学に基づいた教育 (Pain Neuroscience Education:PNE)と運動指導が プレゼンティズムおよび疼痛強度に有効であるか検討した。対象は医療従事者の104名であり,52名を 介人群,52名を対照群に無作為に割り当てた。評価は介入前,介入3ヶ月後にプレゼンティズムをWork Limitations Questionnaire,疼痛強度をNumeral Rating Scaleにて評価した。介入群は,まずPNEを行い、週に4回20分間のストレッチと30分間の有酸素運動(歩行)を行うよう指導した。統計解析は群(介入群,対照群)及び時間(介入前,介入後)を要因とした二元配置分散分析を用い,多重比較にはBonferroni検定を用いた。なお,有意水準は5%未満とした。 結果,プレゼンティズムおよび疼痛強度に有意な交互作用が認められた。介入群では,プレゼンティズムおよび疼痛強度がベ一スラインに比べて介入後で有意に改善した一方で,対照群では有意な改善が認められなかった。プレゼンティズムに対するPNEと運動指導の有効性が認められ,本研究に用いた介入により労働生産性が改善する可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
目標であったRCTが実施できた
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Strategy for Future Research Activity |
今回のRCTの結果から,より有効な方法を模索するために,中枢性感作症候群に焦点を当てた介入を行っていく.
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Causes of Carryover |
今回で得た結果を発展するために,さらに次年度で,パンフレットを作成する必要が出たため
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Research Products
(1 results)