2022 Fiscal Year Research-status Report
Establishment of a Novel Evaluation System for the Effect of Transdermal Exposure to Metal Oxide Nanoparticles by a Vitrigel-mediated Co-culture System
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20K10453
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
与五沢 真吾 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (70381936)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 酸化亜鉛ナノ粒子 / 分化 / セネッセンス |
Outline of Annual Research Achievements |
酸化亜鉛などの金属酸化物ナノ粒子は化粧品として高機能を有し、UVカットニーズを背景に需要が拡大している。一方で、直接曝露された細胞に酸化ストレス、アポトーシス、炎症が誘導されるなどの報告がある。 酸化亜鉛ナノ粒子(ZnONPs)は不溶性で、凝集して100~200nmの二次粒子径を呈する。経皮曝露ではほとんどが角質層にとどまり、細胞毒性を生じないと考えられているが、一部は毛孔や汗腺のような細孔部や傷口に蓄積し、そこから侵入する可能性が考えられている。 昨年までに培養細胞を用いたin vitroの実験で、ZnONPsの曝露により分化が誘導され、インボルクリンの発現上昇がみられたことから、角質層の角化外膜であるコーニファイドエンベロープ形成が促進され、バリア機能が向上する可能性が考えられた。一方で、分化の他にセネッセンスも誘導され、ブレオマイシン水解酵素(BH)の発現低下も確認された。BHが低下すると皮膚において天然保湿因子(NMF)産生が抑制され、保湿機能が低下する可能性が考えられる。つまりZnONPsは、皮膚バリア機能に対して正にも負にも影響しうると考えられる。そこで培養細胞を用いるのではなく、マウスの皮膚にZnONPsを塗布することで、正負どちらの影響が強いのか調べることにした。方法は「産業化学物質のマウス経皮ばく露方法の検討」労働安全衛生研究2019;12(3):195-8.に従い、マウスの背中を電気バリカンで剃毛し、表面に傷をつけてZnONPsを塗布し、5日間経過後、皮膚を切り出し、インボルクリンやBHの発現を免役組織化学的に観察した。酸化亜鉛塗布群で若干角層が厚くなった様子が観察されたが、インボルクリンやBHの染色パターンに目立った変化はみられなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
培養細胞に対する酸化亜鉛ナノ粒子の影響を動物で調べることになり、共培養系の実験に着手できていない。
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Strategy for Future Research Activity |
動物実験で角質に及ぼす変化をみることの困難は確認できたので、動物実験はここまでとし、共培養によるIL-8放出の相乗効果について調べていく。
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Causes of Carryover |
動物実験のため共培養に関して予定していた実験ができず、延長して次年度にその実験を行う予定である。
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Research Products
(1 results)