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2021 Fiscal Year Research-status Report

肝の脂肪化における血清コリンエステラーゼ活性上昇とその性状

Research Project

Project/Area Number 20K10456
Research InstitutionNippon Medical School

Principal Investigator

平田 幸代  日本医科大学, 医学部, 助教 (40322515)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 川田 智之  日本医科大学, 大学院医学研究科, 大学院教授 (00224791)
稲垣 弘文  日本医科大学, 医学部, 講師 (50213111)
李 英姫  日本医科大学, 医学部, 准教授 (60350039)
Project Period (FY) 2020-04-01 – 2024-03-31
Keywordsコリンエステラーゼ / Sandwich ELISA / DELFIA
Outline of Annual Research Achievements

①血清ChEのSandwich ELISAの感度向上
昨年度に確立したSandwich ELISAの感度をさらに向上させるために、現在のテトラメチルベンジジンによる発色ELISAをDELFIAへの変更を行った。DELFIAは、ランタニドキレート標識のストレプトアビジンと配位子を含むEnhancement solutionを反応させることで、強い蛍光を持つキレートのミセルを形成させた後、時間分解蛍光を測定する方法である。DELFIAで測定を行ったところ、感度は2倍程度しか向上できず、さらに値の再現性が低い結果となった。原因として、プレートの材質による影響が考えられた。
②HuH-7細胞の増殖に伴うChE量の変化
HuH-7細胞を培養した時の培養上清中のChE量の変化について検討した。HuH-7細胞を2x10^4 cells/wellで4ウェルプレート(1.9 cm2)に播種し、1 mLのRPMI1640-10%FBS培地で20日間培養した。培養後、3、6、9、13、16、20日目に培養上清を回収し、細胞数をカウントした。培養上清中のChE及びアルブミンは、Sandwich ELISAで測定した。
HuH-7細胞は、9日目まで増加し、以降はほぼ横ばいとなった(全日程で生存率は90%以上であった)。培養上清中のChEは9日目以降から検出され、13日目まで急激に濃度が上昇し、以降は緩やかに上昇した。一方アルブミンは、6日目以降から検出され、その後はほぼ一定の割合で増加し続けた。従ってChEは、HuH-7細胞が増殖している間はほとんど産生されず、増殖しなくなってから産生されると考えられた。すなわち、アルブミンよりもChEを測定することで、HuH-7細胞の状態をより鋭敏に捉えられる可能性が考えられた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

新型コロナウイルス感染症の発生により、流通が遅れ気味であり、試薬等の調達が遅くなったこと、また、感染予防の観点から、本研究の実験の中断を行ったためである。さらに、ELISAの感度向上を行うための実験では、値の安定性の確保において想定以上の時間を要したためである。

Strategy for Future Research Activity

①血清ChEのSandwich ELISAの再現性、安定性、感度の向上:DELFIAを用いた測定法についてさらに検討を行い、ヒトChEに特異的なSandwich ELISAを確立する。
②In vitroの脂肪肝モデルを用い脂肪蓄積量とChEとの関連性の検討:
1)HuH-7細胞の最適な培養条件およびオレイン酸(OA)の添加条件の検討:今年度の結果を踏まえ、ChEの抗原量および活性、その他、肝機能の指標として利用されている、アルブミンやトランスフェリンなどを測定するのに最適な条件を検討する。
2)OAの濃度変化、経時変化によるChE発現および抗原量、活性への影響の検討:OAの濃度変化によるChE発現への影響を遺伝子レベルおよび蛋白レベルで解析を行う。OAを最終濃度0, 0.1, 0.3, 0.6mMで添加し、24時間後に総RNA、培養上清、別に細胞可溶化液を採取する。経時変化では、濃度変化の結果よりOA添加濃度を選択し、添加後0, 3, 5, 7日後に同様に各種サンプルを採取する。遺伝子解析では、RT-PCRを行い、G3PDHをコントロールとして、ChEのmRNAの変化を確認する。細胞上清および細胞可溶化液については、ChEの抗原量、活性の測定を行う。同じサンプルを用いて、肝細胞から分泌あるいは特異的に産生される蛋白質(アルブミンやトランスフェリンなど)を測定し、比較する。
③ヒトのデータ取得に向けての情報収集:上記のin vitroでの結果を踏まえ、実際のヒトのデータでの解析に向けた情報収集を行う。バイオバンクを利用することを考えているので、どのようなデータを得られるのか等についての下調べを行う。

Causes of Carryover

新型コロナウイルス感染症の発生による蔓延防止措置の発令に伴い、感染予防の観点から、本研究の中断を行った期間が生じた。また、実験に使用する試薬や物品等の納入遅延等もあり本研究の進捗状況が予定よりも遅れたことによる。

  • Research Products

    (2 results)

All 2022 2021

All Presentation (2 results)

  • [Presentation] HuH-7細胞の増殖によるコリンエステラーゼの産生量の変化2022

    • Author(s)
      平田幸代、稲垣弘文、清水孝子、李英姫、川田智之
    • Organizer
      日本薬学会 第142年会
  • [Presentation] ヒト血清コリンエステラーゼに対するSandwich ELISAの改良2021

    • Author(s)
      平田幸代、稲垣弘文、清水孝子、李英姫、川田智之
    • Organizer
      第94回 日本生化学会大会

URL: 

Published: 2022-12-28  

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