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2020 Fiscal Year Research-status Report

Elucidation of the fixation factor and elimination measures of MRSA colonized in clinical site for long term

Research Project

Project/Area Number 20K10459
Research InstitutionShujitsu University

Principal Investigator

塩田 澄子  就実大学, 薬学部, 教授 (00368698)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 山田 陽一  就実大学, 薬学部, 講師 (30610927)
Project Period (FY) 2020-04-01 – 2023-03-31
KeywordsCA-MRSA / HA-MRSA / バイオフィルム / 薬剤感受性
Outline of Annual Research Achievements

連携病院である津山中央病院で臨床分離されたMRSAについて, 1期 (2011年5月~2012月11月), 2期(2015年1月~2016年3月), 3期 (2018年)と経年的な調査を行っている. そして, これまでの調査により, 院内感染型MRSA(HA-MRSA)の分離数は減少傾向にあり, 逆に市中感染型MRSA(CA-MRSA)の分離数は増加傾向にあることがわかっている. また, 各期において, 複数分離されている同一のPOT型をもつ菌株が存在し, これらについて, 1期-3期で比較を行ったところ, 1期に比べて3期では, 分離される HA-MRSAのバリエーションは乏しくなっているのに対して, CA-MRSAはバリエーション豊かになっていることがわかった。
CA-MRSAの増加に伴い、3期におけるCA-MRSAの定着因子であるバイオフィルム形成能について調べてたところ、1期に分類されたCA-MRSAに比べ、はるかに高いバイオフィルム形成能を持つことが示された。また同期に分離されたHA-MRSAに関しても1期より高いバイオフィルム形成能を持つことが分かった。また、3期のCA-MRSAとHA-MRSAのバイオフィルム形成能を比較したところ、CA-MRSAの形成能が優位に高いことが示された。
抗菌薬適正使用の指標とされる3系統の抗菌薬(セフェム系抗菌薬、マクロライド系抗菌薬、ニューキノロン系抗菌薬)の1~3期の薬剤感受性を精査した。HA-MRSAとCA-MRSAの3系統の抗菌薬への感受性の変化に違いを見出すことができた。HA-MRSAでは1~3期とも3系統の抗菌薬すべてに対して耐性を示した。CA-MRSAでは1期に比較し、3期では高度耐性化した菌株が増加していた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

コロナ禍において、前期は卒業論文研究を行っている学生の来校が制限され、実験をする時間が確保できなかった。また共同研究先の連携病院にも出向く機会が少なくなり、新たなMRSAの臨床分離株の入手が困難となった。
一方、抗菌薬適正使用の指標とされる3系統の抗菌薬(セフェム系抗菌薬、マクロライド系抗菌薬、ニューキノロン系抗菌薬)の1~3期の薬剤感受性を精査した。HA-MRSAとCA-MRSAの3系統の抗菌薬への感受性の変化に違いを見出すことができた。

Strategy for Future Research Activity

第4期として2021年度中に臨床分離されたMRSAを入手して10年間のMRSAの性状解析を行い、MRSAの性状がどのように変化していったかを追跡する。特にこの10年間は、抗菌薬の適正使用が推進されてきた。薬剤感受性を精査し、比較することで、適正使用のアウトカムを検証できるものと期待している。3期において、1,2期にはなかった定着力の強いCA-MRSAの種類が増えてきていた。またそれらのバイオフィルム形成能が極めて高くなっていることも分かった。バイオフィルム形成能の高いCA-MRSAのバイオフィルム形成を阻害できる物質を探索する。阻害する物質などの探索を行う。探索に用いる物質については、生薬抽出物は本学薬学部の生薬学教室から、放線菌の抽出物や化学合成物質は他大学薬学部から提供されている。バイオフィルム形成阻害物質については有効なものをすでに得ており、消毒剤やフィルム等のコーティング剤などへ応用が可能か検討する。さらにはその臨床応用の方策を考える。

Causes of Carryover

コロナ禍において、卒業特別研究を行う学生の入構が制限されて、研究が進まなかった。また、連携病院からのMRSAの臨床分離株の入手ができなかったため、性状解析に要するキットなどの購入が不要となった。このように、予定した実験が実施できなかったことにより、次年度使用学が生じた。今年度においても岡山県に緊急事態宣言が発出され、学生の入構が制限されることとなった。宣言の解除とともに、研究を進めていきたい。

  • Research Products

    (2 results)

All 2020

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] Isolation and identification of a compound showing anti-Staphylococcal activity.2020

    • Author(s)
      N. Ohtaguro, H. Matsuo, K. Iwasaki, S. Ueda, K. Nakagawa, T. Tsuchiya, N. Imamura, T. Dohi, Y. Yamada, S. Shiota,
    • Journal Title

      The Shujitsu University Journal of Pharmaceutical Sciences

      Volume: 8 Pages: 70-74

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] 2011~2018年に臨床分離されたメチシリン耐性黄色ブドウ球菌の性状と抗菌薬感受性に関する経年分析2020

    • Author(s)
      三宅悠太、山田陽一、岡部紀子、和田朋子、杉山哲大、塩田澄子
    • Organizer
      日本薬学会第140年会

URL: 

Published: 2021-12-27  

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