2021 Fiscal Year Research-status Report
血液疾患コホートを利用した治療標的分子探索および数理モデリングによる病態解析
Project/Area Number |
20K10475
|
Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
康 秀男 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 講師 (90419698)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
波江野 洋 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 特任准教授 (70706754)
中前 博久 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 准教授 (30364003)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 分子疫学 / 同種造血幹細胞移植 / 血液悪性腫瘍 |
Outline of Annual Research Achievements |
当施設で移植後シクロホスファミドを用いた血縁HLA半合致同種造血細胞移植(PT/Cyハプロ移植)を受けた患者91名を対象とし、患者とドナー各々、NKG2D遺伝子(rs1049174)のタイピングを行った。抗胸腺細胞グロブリン非投与群における rs1049174 CCドナーからの移植例の2年再発率は、rs1049174 CG/GGドナーからの移植例の再発率と比較して有意に低かった(25.0% versus 52.4%、P = 0.041)。多変量解析において rs1049174 CCドナーは移植後再発リスクの減少と関連した(adjusted hazard ratio: 0.2、95% confidence interval: 0.0-0.6、P = 0.007)。さらに、急性骨髄性白血病患者を除外した集団でのサブグループ解析では、rs1049174 CCドナーが再発率だけでなく全生存率の改善と関連した。本研究結果は、PT/Cyハプロ移植における最適なドナー選択アルゴリズムの確立に寄与する可能性がある(Transplant Cell Ther. 2022 Jan;28(1):20.e1-20.e10.)。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、研究業務の制限、新型コロナウイルス感染症診療支援への参加および通常業務量の増加のため、予定よりも遅れている。
|
Strategy for Future Research Activity |
本年度は学内異動により、昨年度までの診療業務関連エフォートが不要な研究環境となったため、順調な研究進捗が期待されます。
|
Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症拡大にともない、新型コロナウイルス感染症診療支援への参加ならびに通常業務量の増加のため、予定通りの研究遂行が困難となり、次年度使用額が生じました。現在は、Zoomなどによるテレビ会議の導入により、本年度は予定通り研究遂行が可能と考えている。
|
Research Products
(2 results)