2021 Fiscal Year Research-status Report
血清CTRP3低値は骨粗しょう症や脆弱性骨折の発症リスクを高めるか
Project/Area Number |
20K10485
|
Research Institution | Kindai University |
Principal Investigator |
藤田 裕規 近畿大学, 医学部, 講師 (10330797)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊木 雅之 近畿大学, 医学部, 教授 (50184388)
甲田 勝康 関西医科大学, 医学部, 教授 (60273182)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | 骨粗しょう症 / 骨折 / CTRP3 |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでに、in vivo実験においてC1q/tumor necrosis factor (TNF)-related Protein 3 (CTRP3)には、破骨細胞分化誘導因子誘導性の破骨細胞形成と骨破壊を低下させる働きがあることが報告され、骨粗しょう症の予防や治療に有用な新たな物質であることが期待される。そこで、申請者らは、血清CTRP3低値が骨粗しょう症、脆弱性骨折の発症リスクを高めるかを縦断的に検討することを目的とした。申請者らは、2007年から男性2174人を対象に前向きコホート研究を実施している。2007年と2008年にはベースライン研究を実施し、2012人が調査を完遂している。このベースライン研究の際に参加者から血清を得て、凍結保存している。2020年度には、この凍結保存血清を用いて、1095検体で測定が完了した。2021年度には、2020年度に未測定であったの凍結保存血清を用いて、156検体で測定を完了した。測定は、2020年度と同様にELISA法(Enzyme-Linked Immuno Sorbent Assay:酵素結合免疫吸着検定法)により行った。119.2±293.2 ng/mlであった。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
約1400検体について血清CTRP3の測定を行う予定であり、2020年度には1095検体、2021年度には156検体、合計1252検体の測定が完了した。血清の保存量が不足のためにわずかながら測定できなかったものがあったが、おおむね順調に進行している。
|
Strategy for Future Research Activity |
2021年度でCTRP3の測定がすべての終了したため、2022年度は解析用のデータセットを作成し、CTRP3と骨粗しょう症、脆弱性骨折との関係についての解析を行う予定である。また、本コホート研究の15年次郵送調査を実施し、アウトカムである骨折の状況を把握する予定である。
|
Causes of Carryover |
本年度は、新型コロナウイルス感染症の流行により、学会が中止やリモート開催となり、さらに、研究打ち合わせ等も中止となり、移動や宿泊に使用する旅費の消費がなかったため、次年度使用額が生じた。次年度は、学会発表や、論文公表のための費用として使用する予定である。
|