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2022 Fiscal Year Research-status Report

The impact of genetic factors with the association between environmental factors and hypertension

Research Project

Project/Area Number 20K10494
Research InstitutionNara Medical University

Principal Investigator

平田 匠  奈良県立医科大学, 医学部, 特任講師 (00383795)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 寳澤 篤  東北大学, 東北メディカル・メガバンク機構, 教授 (00432302)
Project Period (FY) 2020-04-01 – 2024-03-31
Keywords高血圧 / 疫学研究 / 家族歴 / 尿Na/K比
Outline of Annual Research Achievements

本研究課題では、東北大学東北メディカル・メガバンク機構が実施している東北メディカル・メガバンク計画地域住民コホート調査のベースラインデータを用いて、高血圧の家族歴が環境因子と高血圧との関連に与える影響を検討しており、令和4年度は、尿Na/K比と高血圧の関連における両親の高血圧既往の影響を検討した。
解析対象者は、東北メディカル・メガバンク事業地域住民コホート調査のベースライン調査を実施した全対象者63,010名のうち、循環器疾患の既往を有さず、かつデータの欠測を有さない者59,311名(男性21,755名、女性37,556名、平均年齢60.3歳)である。BMI・中等量以上の飲酒の有無・尿Na/K比と高血圧の関連を多重ロジスティック回帰分析にて検討し、併せて高血圧に対するこれら環境因子と両親の高血圧既往の交互作用を検討した。その結果、全解析対象者のうち、高血圧を有する者は23,043名(38.9%、男性10,182名、女性12,861名)であり、尿Na/K比・両親の高血圧既往はいずれも高血圧の有病と有意な正の関連を認めた(尿Na/K比:OR=1.14、95%CI:1.12-1.16、両親の高血圧既往:OR=2.12、95%CI:2.03-2.20)。また尿Na/K比と両親の高血圧既往が高血圧に対する負の交互作用を認めた。
上記より、両親の高血圧既往を有すると尿Na/K比と独立して高血圧の有病オッズが高くなるとともに、尿Na/K比の増減に伴う血圧への影響が小さくなることが明らかとなった。体重の減量や節酒が血圧におよぼす効果は両親の高血圧既往の有無で差を認めないが、尿Na/K比の減少が血圧におよぼす効果は両親の高血圧既往を有すると乏しくなるため、両親の高血圧既往を有する場合はより厳格な塩分制限と野菜・果物の積極的な摂取を推奨すべきと考えられた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

本研究課題では、東北大学東北メディカル・メガバンク機構が実施している東北メディカル・メガバンク計画地域住民コホート調査のベースラインデータを用いて実施しており、令和4年度は主にデータ解析を実施したが、論文化を進めるにあたり、データの確認や論文化方針の確認等を行うため、定期的な東北大学東北メディカル・メガバンク機構へ出張する必要があった。しかし新型コロナウイルス感染症の流行持続に伴い、定期的な出張が困難となったため、研究の進捗が遅れた。一方、Polygenic risk scoreの作成もまだできていないが、東北大学東北メディカル・メガバンク機構担当者を通じて、同機構内のGWASセンターとの調整を続けた結果、他研究で作成されたPolygenic risk scoreを活用することで研究を進めることが可能となった。以上のことから、研究課題全体としての進捗は遅れているものの、今後の進捗が期待できることから、現在の進捗状況を「やや遅れている」と判断した。

Strategy for Future Research Activity

現在、東北大学東北メディカル・メガバンク機構から解析用データセットを受け取っており、高血圧の家族歴が環境因子と高血圧との関連に与える影響について引き続き解析を進めるとともに、解析結果の公表(学会発表・論文化)を行う。
一方、高血圧に関するpolygenic risk scoreが環境因子と高血圧との関連に与える影響については、東北大学東北メディカル・メガバンク機構に在籍する分担研究者を通じて、同機構内のGWASセンターと引き続き連携し、研究を進めていく予定である。

Causes of Carryover

令和2年度・令和3年度に引き続き、令和4年度も新型コロナウイルス感染症の流行が持続しており、それに伴い東北大学東北メディカル・メガバンク機構への定期的な出張が困難であった。また、情報収集のための各種学会・研究会への参加に関して、ハイブリッド開催が増加したため、学会会場への出張を行う機会が予定より少なかった。以上の理由により、次年度使用額が生じた。令和5年度は、新型コロナウイルス感染症の流行が収束したこともあり、東北大学東北メディカル・メガバンク機構へ定期的な出張を行い、本研究を推進するとともに、学会発表・論文化に資する費用を含む研究の推進に必要な各種費用を本助成金より支出する計画としている。

  • Research Products

    (2 results)

All 2023 2022

All Presentation (2 results)

  • [Presentation] BMI・飲酒・尿Na/K比と高血圧の関連における両親の高血圧既往の影響2023

    • Author(s)
      平田 匠、小暮 真奈、畑中 里衣子、千葉 一平、中谷 久美、菅野 郁美、中村 智洋、小原 拓、中谷 直樹、栗山 進一、辻 一郎、寳澤 篤
    • Organizer
      第33回日本疫学会学術総会
  • [Presentation] 尿Na/K比と収縮期血圧の関連における高血圧の家族歴の影響2022

    • Author(s)
      平田 匠
    • Organizer
      第34回血圧管理研究会

URL: 

Published: 2023-12-25  

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