2023 Fiscal Year Annual Research Report
Study on the protective factors for total mortality among HTLV-I carriers
Project/Area Number |
20K10506
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
嶽崎 俊郎 鹿児島大学, 鹿児島大学病院, 特任教授 (50227013)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
指宿 りえ 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 助教 (90747015)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | HTLV-I / 全死亡リスク / コーホート研究 / 炎症性遺伝子多型 / ブロッコリー |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、HTLV-Iキャリアで報告されている全死亡リスクの上昇に対する防御要因を明らかにすることである。新学術領域研究「コホート・生体試料支援プラットフォーム」の支援により提供を受けた疫学情報と遺伝子多型情報に加え、遺伝子多型の測定を加え、HTLV-Iおよび環境要因と全死亡リスクとの関連、さらに遺伝子多型を加えた関連に関して解析を行った。 環境要因に関しては、HTLV-I感染(陽性458名)が判明しているコホート全体7105名を対象に、遺伝要因に関しては、遺伝子多型測定済みの3133名(TNF-α、IL-10、NF-κB1)と2072名(ZFPM2、ABO)に、最終年度に測定した213名(ZFPM2)と252名(IL-10)を加えた。平均追跡期間13.2年(0.05-17.2年)で、死亡429名、転出366名であった。関連要因を調整し、環境要因はcox比例ハザードモデルで、遺伝要因はネステッドケースコントロール研究としてロジステックモデルで死亡リスクを見積もった。 HTLV-I陽性に対する死亡ハザード比は1.07(0.73-1.55)と上昇を認めなかったが、ブロッコリーの低摂取群ではHTLV-I陽性に対する死亡ハザード比が2.33(1.15-4.74)と有意に上昇し、ブロッコリー高摂取群では0.86(0.54-1.37)と有意な相互作用(p=0.024)が認められた。同じアブラナ科食物であるキャベツでは有意でなかったが、同じ方向性を示した。他の食物摂取では同様の関連は認めらなかった。 炎症に関わる遺伝子多型であるIL10とZFPM2を用いてメンデルのランダム化解析を行ったが、HTLV-Iと死亡オッズ比との関連は認められなかった。
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