2020 Fiscal Year Research-status Report
抗癌剤漏出に関する調査とステロイド局所注射の作用を中心としたケアの実証的研究
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20K10584
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Research Institution | Tohoku Fukushi University |
Principal Investigator |
及川 正広 東北福祉大学, 健康科学部, 講師 (60537009)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 有里 岩手県立大学, 看護学部, 教授 (80305268)
三浦 奈都子 (小山奈都子) 岩手県立大学, 看護学部, 准教授 (40347191)
小池 祥太郎 青森県立保健大学, 健康科学部, 講師 (30553317)
小野木 弘志 東北福祉大学, 健康科学部, 准教授 (50610200)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 抗癌剤 / 血管外漏出治療剤 / 血管外漏出 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、ダウノルビシン塩酸塩における漏出性皮膚傷害ならびに、アントラサイクリン系抗悪性腫瘍剤の血管外漏出治療剤である、ザビーンの作用についての検討を行った。実験方法は、これまで行っていた方法に準拠し、実験動物(ラット)背部の皮下組織2ケ所にダウノルビシン塩酸塩を注入し漏出状態とした。また、血管外漏出治療剤ザビーンの作用に関しては、先行研究の方法などを参考に、薬液を腹腔内投与し、ザビーン投与群と投与無し群に分け、漏出後の皮膚傷害の変化を比較評価し検討を行った。漏出部の観察は、漏出当日から毎日、同時間帯に、発赤、腫脹、潰瘍などの観察を行った。また、漏出後7日目に皮膚組織を摘出し、浮腫、癒着、出血などの観察を行った。ダウノルビシン塩酸塩の漏出性皮膚傷害は、皮膚組織深部に潜在的に発症する可能性が高いことは、これまでの実験結果から得ている。次年度は、今回採取し固定した皮膚組織を染色し、組織標本を作製し、組織学的所見から皮膚組織深部も含め検討を行い評価をして行く。また、実験結果を学会での発表や論文投稿に繋げ、臨床看護師との知見の共有を図りたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
今年度はコロナ禍の影響で、自粛期間中に動物実験を行うための移動が出来ず、また、病院、施設も多忙を極め、アンケートの依頼も行えない状況であった。
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Strategy for Future Research Activity |
コロナ禍が収束し、移動の自粛や病院・施設が通常業務に戻るまで、どの程度の日数が必要か現段階で予測が難しい状況ではあるが、その間に、本研究テーマに関係する文献のレビューを詳細に行い、実験モデルの評価や今年度実施した実験結果からの論文執筆などを積極的に行って行きたい。また、コロナ禍が収束した折には、直ぐに実験が行えるよう、準備を整えて行く。
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Causes of Carryover |
今年度は、COVID-19の影響で、動物実験への移動や、病院施設へのアンケート依頼が困難な状況であった。そのため、本年度の研究計画に遅れが生じ、学術集会での発表も行えずに至った。翌年度は、共同研究者との連携を密に取りながら、今年度未実施であった実験の実施や、学術集会への発表、論文投稿を計画的に進めて行きたい。
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Research Products
(1 results)