2023 Fiscal Year Research-status Report
Development of the Empowerment Scale for Nursing Students in Clinical Practice
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20K10588
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Research Institution | Japanese Red Cross College of Nursing |
Principal Investigator |
原 あずみ 日本赤十字看護大学, さいたま看護学部, 助教 (70848861)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉永 尚紀 宮崎大学, 医学部, 教授 (80633635)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | インタビュー調査 / COVID-19 |
Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は、本研究課題の臨地実習における看護学生のエンパワーメント尺度を開発することを目指し、看護学生へのインタビュー調査を実施した。対象者は、看護系大学において看護学実習を履修した4年次の看護学生10名で、対面もしくはWeb会議システムを使用した半構造化面接を行った。現在、新型コロナウイルス感染症拡大状況下での看護学生の経験に焦点をあててデータ分析を進めており、学会発表や論文投稿の準備中である。また、この調査で得られた結果を、研究代表者がこれまでに行った看護学生や臨床実習指導者を対象とした調査結果と比較検討し、尺度項目を洗練していく。 一方で、新型コロナウイルス感染拡大が看護系大学教員に及ぼした影響について探索するために、日本看護科学学会の新型コロナウイルス感染症による会員の研究活動への影響と学会に求める支援に関する第2回調査の自由記載項目を二次分析する学会主導プロジェクトに応募し、取得済み調査データの分析と論文執筆を行った。本プロジェクトの活動を通して、看護学教育を取り巻く環境の変化について理解を深めるとともに、研究ネットワークを広げることで、看護学生の置かれている実習環境について様々な観点から把握することができた。 今後は、研究倫理審査ならびに研究協力依頼等の準備を進め、2024年10月までに専門家会議による尺度項目の表面妥当性と質問紙調査による内容妥当性の検討を実施し、尺度原案を作成する。12月以降は、臨地実習における看護学生のエンパワーメント尺度の信頼性・構成概念妥当性の検討を行うため、全国の看護系大学において看護学実習を履修した看護学生を対象とする質問紙調査を実施する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
これまでの実績を踏まえ、看護系大学で看護学実習を履修している4年次の看護学生にリクルートを行った。しかし、看護学生へのインタビュー調査の参加者を確保するために想定以上に時間を要し、2022年度から2023年度にかけて5大学で参加者の募集を行うこととなった。最終的に看護学生10名の協力を得てインタビュー調査を実施し、新型コロナウイルス感染症拡大状況下での看護学生の経験に焦点をあててデータを分析した。本調査は、研究代表者が修士論文の研究で行った看護学生へのインタビュー調査の結果を補うことにもなり、尺度原案の作成に向けて看護学生のエンパワーメントの現状を適切に反映することが期待できる。一方で、本研究の目的である看護学生のエンパワーメント尺度項目の表面妥当性と内容妥当性の検討ならびに信頼性・構成概念妥当性の検討を進められていないことが、進捗が遅れている理由である。
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Strategy for Future Research Activity |
看護学生のエンパワーメントに関する心理的側面からも検討が必要となったため、研究分担者の追加を行った。2024年度は、研究代表者がこれまでに看護学生や臨床実習指導者を対象とした調査で抽出したデータを検討し、尺度項目を作成する。次に、修士以上の学位を持つ、「エンパワーメント」をテーマに研究している看護系大学教員、看護教育学や看護管理学、心理学を専門とする研究者を対象に専門家会議を行う。グループインタビュー形式の専門家会議では、下位概念と尺度項目の一致度、下位概念と尺度項目の順序性、下位概念および尺度項目の明晰性の3つの視点から検討する。その後、修士以上の学位を持ち実習指導経験が3年以上ある臨床実習指導者と看護系大学教員を対象に、尺度の内容妥当性を検討する質問紙調査を実施し、尺度原案を作成する。さらに、看護学生のエンパワーメント尺度項目の表面妥当性と内容妥当性の検討結果をもとに作成された尺度原案の信頼性・構成概念妥当性の検討を行う。
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じたのは、看護学生へのインタビュー調査の参加者確保に想定以上に時間を要したことにより、2023年度に臨地実習における看護学生のエンパワーメント尺度に関する尺度項目の表面妥当性と内容妥当性の検討ならびに信頼性・構成概念妥当性の検討を進められなかったことが理由である。2023年度は看護学生へのインタビュー調査に必要な経費については予算を執行しているが、本研究の目的を達成するために延長申請をして調査を行う必要が生じたため、次年度使用額が生じている。今後の予算執行計画としては、専門家会議および質問紙調査を実施する予定であり、それらの研究遂行で必要となる専門的知識の提供、データ収集にかかる経費として使用する。加えて、研究に関する成果の発表や知見を広げるために、国内外の学会参加費、旅費を使用する。
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