2023 Fiscal Year Research-status Report
看護師の「感情労働」のストレス反応にフェイスマッサージが及ぼす効果に関する研究
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20K10603
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
大川 百合子 宮崎大学, 医学部, 教授 (60270055)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹山 ゆみ子 宮崎大学, 医学部, 講師 (90369075)
西田 佳世 聖カタリナ大学, 人間健康福祉学部, 教授 (60325412)
深井 喜代子 東京慈恵会医科大学, 医学部, 非常勤講師 (70104809) [Withdrawn]
坂下 恵美子 聖カタリナ大学, 人間健康福祉学部, 講師 (70511195) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 感情労働 / フェイシャルマッサージ |
Outline of Annual Research Achievements |
本実験を実施している。生理的指標において血圧、脈拍はフェイシャルマッサージ前後での変化は見られなかった。心拍変動では、フェイシャルマッサージの前・中・後に副交感神経活性の増加は観察できたが、3週間を通しての変化については現在検討中である。また、ストレス度を測定するための唾液アミラーゼ値・唾液コルチゾール値、sIgA値については検査中である。参加者の中には1分間の咀嚼をしても唾液の分泌が少ない傾向の者もおり、ストレス度の影響も考えられた。肩こり度については、自覚している参加者は少なく、数値も高くなかった。心理的指標において、感情労働尺度の平均点ではあまり変化がみられていない。その理由として、フェイシャルマッサージ後に「自己の感情の過剰に反応している部分」を減少させる方向と、「自己の感情の反応を肯定的に捉え患者への思いをケアへつなげたい」という方向に変化することが得点に表れ、そのため尺度の全体的な数値に変化が見られなかったのではないかと考えた。また、セルフエスティームはほぼ一定にキープされていることが分かった。VASによるリラックス度はフェイシャルマッサージ後に有意な上昇がみられた。フェイスマッサージ中に眠ってしまう参加者が多かったが、終了時にはすっきりしたとの感想があった。実験終了時には、自由記載だけでなく、自己の現状について話をする参加者もいた。自由記載を概観すると、1週目は主にマッサージの効果に関する記述が多いが、2週目、3週目は感情労働に関する出来事と自分の気持ちに関する気づきを記述する傾向がみられた。フェイシャルマッサージによって自己の感情に気づき、そのことが感情労働によって生じるストレスの緩和に何らかの効果があるのではないかと考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究参加者の募集が時期的な理由によってスムーズにいかなかった。現在、応募のあった参加者と随時コンタクトを取り、実験を続けている。生理的指標では現在検査中のものがありデータ分析ができていない。心理的指標については、自由記載や対象者の語りから重要なデータが得られている。実験を継続していく。
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Strategy for Future Research Activity |
さらに本実験を進めていく。研究参加者が臨床看護師であるため、協力が得られやすいように実験参加日をより柔軟にして対応する必要がある。実験後の自由記載については本研究でも重要な要素が含まれていると考えられたため、記述を促していく。得られたデータをできるだけ早く入力、処理を行い、研究のスピードアップをしていく。
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Causes of Carryover |
研究参加者の募集がスムーズにいかなかったため、実験の着手が遅れていた。現在実験を行い唾液コルチゾール等の測定を業者に依頼するなど、予算を執行している。残りの予算も計画通りに執行していく。
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