2020 Fiscal Year Research-status Report
セネガルにおける臨床看護師のコンピテンシー評価尺度の開発
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20K10625
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Research Institution | National Center for Global Health and Medicine |
Principal Investigator |
永井 真理 国立研究開発法人国立国際医療研究センター, 国際医療協力局, 連携協力部 展開支援課 専門職 (20378011)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
駒形 朋子 (阿部朋子) 国立研究開発法人国立国際医療研究センター, 国際医療協力局, 看護師 (70361368)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 保健人材 / 臨床看護師 / コンピテンシー / 評価尺度 / 仏語圏アフリカ / セネガル |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は日本人研究者がセネガルに渡航しセネガル保健省の研究協力者と研究計画の精緻化をすすめる予定だったが、COVID-19流行拡大による渡航・入国制限のため、現地渡航できなかった。しかし、以下の通りオンラインででき得る限りの活動を実施した。 まず、セネガル側の研究体制が構築された。セネガル側の研究メンバーは、当初研究者らとすでに信頼関係のある少数のセネガル保健省職員のみであったが、本研究実施に向けセネガル保健省内で公式に協議され、研究チームとして保健省職員11名がセネガル保健大臣より任命された。 次に、渡航ができない状況の継続が予想されたため、オンラインで研究を進めるべくWeb環境整備を行った。オンライン会議を可能にするため、パソコンやWebカメラ、Zoomアカウント等を購入し、定期的なオンライン会議ができるよう整備した。その結果2020年度は、合計8回、日本・セネガル双方の研究チームをつないだオンライン会議を開催できた。それに加えほぼ毎月メールや電話での意見交換を重ね、研究計画書の精練を行った。セネガル側は当初、新カリキュラムで教育を受けた臨床看護師および助産師のコンピテンシー調査を、全14州で実施することを希望していた。しかし予算も含めた実現可能性の点で困難があり、協議の末、主要3州で実施する方向となった。予備調査で使用する質問紙は、セネガル側が現在第三版を作成中である。 日本人研究者は仏語圏アフリカの看護の知見をオンライン国内外の学会やで発表し、WHOのState of the World's Nursing Report2020を和訳出版した。セネガルの研究チームも精力的に活動しているものの、特に2020年8月から10月と、2021年2月から3月にセネガル国内でのCOVID-19が拡大、それに伴って保健省業務も多忙となり、時期によっては進捗が停滞することもあった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
オンライン会議で進められる部分もあったが、COVID-19流行により、現地に渡航しての研究計画書の協議や、対面で詳細を確認しながらの質問票の作成ができなかったことの影響が非常に大きい。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は、まず研究計画書を早期に完成し、NCGMおよびセネガル保健省の倫理承認を受け調査を実施することを目指す。予算も含め実現可能性を鑑みながら、セネガル側研究チームと調査地域、対象者数、質問紙内容や実施方法などを最終合意する。また、オンライン会議による協議は継続しながら、COVID-19流行の合間を見て日本人が渡航し、セネガル側研究チームと現地調査を計画する。 今年度内にいずれかの州で現地調査を開始し、収集したデータは順次、分析しはじめる予定である。
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Causes of Carryover |
本年度は日本人研究者がセネガルに渡航しセネガル保健省の研究協力者と研究計画の精緻化をすすめる予定だったが、COVID-19流行拡大による渡航・入国制限のため、現地渡航できず、旅費の発生がなかった。次年度はオンライン会議による協議は継続しながら、COVID-19流行の合間を見て日本人が渡航し、セネガル側研究チームと現地調査を計画、実施する。日本人の渡航が無理な場合は、オンラインで調査計画を合意後、セネガル側研究チームだけの現地調査も検討する。
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