2020 Fiscal Year Research-status Report
Construction of model core curriculum on transplant nursing education
Project/Area Number |
20K10635
|
Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
習田 明裕 東京都立大学, 人間健康科学研究科, 教授 (60315760)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大庭 貴子 東京都立大学, 人間健康科学研究科, 助教 (90803099)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 移植看護 / 看護教育 / コア・カリキュラム |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、より質の高い移植看護を提供するために、移植看護学教育のモデル・コア・カリキュラムを構築し、基礎教育及び継続教育を俯瞰した上で、両者に跨がる一貫した教育プログラムを提示することを目的としている。 今年度は、移植看護教育においてコアとなる内容を抽出し、その内容について教育的、臨床的視点からどのような課題があるのか等について、整理・分析することを目的に、日本の移植看護教育の実態や課題に関する文献のクリティークを実施した。看護系大学教員を対象にした研究によると、7割を超える大学が移植に関して教授している一方、2割の大学が教授していないという実態が示されていた。また、講義内容については「脳死移植」に関するものが多く、「脳死」や「脳死ドナーの家族の問題」等、倫理的問題に着眼したものが殆どであった。一方、「生体移植」や「組織移植」等に関して教授している大学は少なく、その内容も上記同様、倫理的内容に主眼が置かれており、移植手術の特異性やその管理、レシピエントの感染症やアドヒアランスの問題等、移植看護に関する臨床的視点での教育内容については、卒後教育として捉えている大学が多かった。一方、移植に関わる臨床看護師に対する実態調査からは、看護基礎教育における「看護倫理」や「対人関係」の学びが移植看護に生かされていること、また継続教育では「感染症」や「インフォームド・コンセント」といった内容が必要度も高く、実際に学んでいるという実態が示されていた。一方、移植外来や移植に関する社会保障制度といった、移植医療の特徴でもある継続的なケアについては教育の必要度が高かったにも関わらず、十分に学べていない実態が示されていた。さらに移植看護教育におけるコア・カテゴリーとして、「意思を支える」、「医学的管理」、「プロセスの理解」、「包括的視点」、「臓器以外の移植」等の内容が抽出されていた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
移植携わる医師、病棟・外来看護師、及びレシピエント移植コーディネーターの面接調査を行う予定であったが、コロナ禍による医療現場への負担を考慮し、今年度は行わなかったため。
|
Strategy for Future Research Activity |
移植携わる病棟・外来看護師、医師、及びレシピエント移植コーディネーターの面接調査の逐語録を質的記述的に分析し、文献検討の結果を踏まえた上で、移植看護教育の実態と課題を基礎教育及び継続教育の立場からそれぞれ整理する予定である。
|
Causes of Carryover |
面接調査行えず、そのために計上した旅費等が執行できなかったため。次年度はこの面接調査にあてる予定。
|
Research Products
(1 results)