2020 Fiscal Year Research-status Report
環境整備で感染から患者を守る!シソエキス成分を用いた環境整備の感染予防効果
Project/Area Number |
20K10639
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Research Institution | Okayama Prefectural University |
Principal Investigator |
森本 美智子 岡山県立大学, 保健福祉学部, 教授 (60342002)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福崎 智司 三重大学, 生物資源学研究科, 教授 (00538712)
伊東 秀之 岡山県立大学, 保健福祉学部, 教授 (70253002)
田辺 文憲 山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (80217108)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 環境整備 / シソ / 清拭性能 / 感染予防 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.臨床の環境整備方法の実態調査:当該大学で倫理申請を行い、審査委員会で承認。データ収集は臨床数病院へ依頼をしたが、新型コロナウイルス感染症の影響で病院外部者との接触は受け入れが困難で1病院の(対象者:109名)アンケート調査を実施した。 2.青シソのエキス剤を抽出:青シソ100 gに対し50%エタノールを用いて抽出をした。抽出後、ガーゼでろ過に続いて吸引ろ過し不溶物を除去した。得られた抽出液を減圧下で元の液量の約1/4まで濃縮後、凍結乾燥機により約2晩乾燥させ青シソエキス(3.85g)を得て使用した。 3.青シソエキス吸水環境クロスの清拭性能と抗菌性:清拭性能はStaphylococcus aureusの菌体懸濁液60 μLを鋼平板に塗布し風乾した。青シソエキス水溶液0.2 g/Lを平面圧子にレーヨン不織布を装着し100μL純水・青シソエキスを吸水し、表面性測定機で50 gfの荷重を平面圧子に接触させ移動テーブルを600mm/minで右側片道1回拭き後、不織布生菌数と菌体量を測定。純水では菌体除去率82.2%、シソエキス85.4%。抗菌性はStaphylococcus aureusとEscherichia coliをNB 培地培養。0.9%NaClで 3 回洗浄し0.9%生理食塩水で接種菌液の調整後、不織布に0.25 mL 0.9% NaClと青シソエキス水溶液(0.2 g/L)を吸水菌液0.25mL を接種し35℃24 h培養後、9.5 mL0.9% NaCl で 洗い出し寒天平板法で生菌数を測定した。青シソエキス水溶液を含浸したレーヨン不織布の抗菌効果はS. aureusは0.9%NaClでは3.3×10 6、青シソエキス1.0×106、抗菌活性値(0.5)。E. coliは0.9%NaCl 2.4× 106、青シソエキスは1.2×10 6抗菌活性値(0.3)と低かった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
臨床現場において、環境整備の実態調査をする予定であり、調査を依頼したが、新型コロナウイルス感染症の影響があり、感染防止を鑑み院外からの立ち入り拒否、さらにはインタビューにおける職員との接触も中止せざるを得なかった。
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Strategy for Future Research Activity |
1.臨床現場での環境整備の実態調査:アンケート調査(200以上)の継続と分析し、問題の明確化を進める。対象10人以内予定でインタビュー調査を行う。 2.シソ(青・赤シソ)のエキス剤を有機溶媒により抽出 プレテストにおいて青シソの抗菌性が低かったことにより、抽出の実験方法の検討すること、および赤シソの抽出を検討する。 3.青・赤シソの実験による清拭性能と抗菌性、抗ウイルス効果を検証する。
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Causes of Carryover |
理由は新型コロナウイルス感染症の影響で、臨床現場・施設での調査依頼をお願いしたが、外部者との接触をさけインタビュー調査およびアンケート調査の承諾をしていただけることが厳しい状態と判断されたためである。 使用計画として、2021年に可能な限り臨床現場へ依頼をし、アンケート調査とインタビュ調査を実施し、分析などを行う。さらに、シソの病原体に対する抗菌性などの検証のプレテストを継続し行う。
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