2020 Fiscal Year Research-status Report
看護基礎教育における臨床推論の看護の思考形成を導く教育プログラムの開発
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20K10642
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Research Institution | Oita University of Nursing and Health Sciences |
Principal Investigator |
藤内 美保 大分県立看護科学大学, 看護学部, 教授 (60305844)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 看護基礎教育 / 臨床推論 / 臨床判断 / 教育プログラム |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の課題は、看護基礎教育における臨床推論能力を向上させるための教育プログラムを開発することである。 2020年度は、新型コロナウイルスの感染拡大により、調査が困難であったため、臨床推論に関する文献検索と文献収集を中心に行った。「臨床推論」の概念は、医師や看護師、医師により臨床推論の教育を受けたNPや特定行為研修修了者など、考え方や捉え方はさまざまであり、定義も定まったものがないのが現状である。そこで、さまざまや分野から臨床推論に関わる文献を検索している。 また、2021年度に調査するための準備を行った。看護基礎教育においては、2022年度より指定規則改正により看護系大学はカリキュラム変更となる。この指定規則改正の強化すべき教育内容の1つであ「臨床判断能力」の向上が打ち出され、専門基礎科目や基礎看護学では、単位が追加された。2021年度は各看護系大学では新カリキュラムの検討及び最終案が文科省に申請される年度であるため、2021年度に全国の看護系大学を対象に臨床判断能力向上に向けたカリキュラムの調査のための準備を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
令和2年度に計画していた看護基礎教育に携わる看護教育者やNP修了生や特定行為研修修了生に対して、臨床推論の考え方について帰納的に調査する予定であったが、新型コロナの影響により、医療現場はもとより教育現場も未知のウイルスへの対応で現場の混乱が認められ、調査が困難と判断し実施していない。
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Strategy for Future Research Activity |
看護基礎教育においては、2022年度より指定規則改正により看護系大学はカリキュラム変更を進めていると考えられ、2021年度は文科省への申請のため、既にカリキュラムの検討がほぼ完了していると思われる。そこで、指定規則改正の強化すべき教育内容の1つであ「臨床判断能力」の向上にむけて、新たなカリキュラムにより、どのような科目を創設したか、なにを教授目標とするのか、どのような内容、方法を検討しているか等について、全国の看護系大学に対して調査を実施する予定である。 また、もう1つの研究として、2020年度に実施した臨床推論に関わる文献をさらに収集し、文献レビューとして整理・分析する予定である。特に、文献においては医師が考える臨床推論と、看護の視点で考える臨床推論があるため、その共通性や相違を分析する予定である。
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Causes of Carryover |
新型コロナ感染拡大の影響により、看護の教育現場や医療現場での調査が困難と判断したため、当該年度は文献収集と2021年度に調査するための準備を行った。
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