2022 Fiscal Year Research-status Report
生体肝移植ドナーに対する術前ダイエットプログラムの効果と妥当性についての検討
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20K10659
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
新宮 美穂 広島大学, 医系科学研究科(保), 助教 (70594472)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 剛 広島大学, 医系科学研究科(医), 准教授 (50528007)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 臓器移植 / 生体肝移植 / ドナー / ダイエット |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,生体肝移植ドナーに対する術前ダイエットプログラムの効果と妥当性を多角的観点から検討し,エビデンスに基づくプログラムを作成することで,術前介入を要するドナーの適切な選定と効果的な介入を可能にし,ドナー不足解消と移植成績向上並びにドナーの安全性確保やQOL維持を目指す。 令和4年度(2022年度)は,これまでに当施設における術前ダイエットプログラムを実施した生体肝移植ドナー候補者から得たデータ分析の結果により,生体肝移植ドナー候補者の社会的背景や生活習慣等がダイエットに影響している可能性が示唆されたことから,生体肝移植ドナーの社会的側面に着目した文献を収集して解析対象とするデータ項目の再検討を試みた。今回は条件に合致する文献を得られなかったが,生活習慣に関連する事柄として,食事や運動を記録する手段にアプリやスマートウォッチ等のデバイスを使用したという報告があり,身近なツールを活用して日々の成果を具体的な数字として可視化することで,日常生活の中にダイエットを無理なく組み込むと同時にダイエットの継続意欲を高めるような工夫が有効であることが示唆された。また,医療従事者側の観点からも記録の確認や共有が容易になり,より個別に具体的で的確な指導を行うことが可能になると推察された。これらのことから,各々に適したツールの提示や選択及び利用が簡便なツールの開発等が求められることが考えられた。今後,質問紙調査や面接調査を検討する上で,ダイエットに取り組む生体肝移植ドナー候補者がどのような支援を必要としているかという視点での情報収集が必要である。 次年度は,新規生体肝移植ドナー候補者に対して,QOLや心理的側面を評価するための質問紙調査を実施予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
生体肝移植の新規ドナー候補者の内,脂肪肝が疑われる症例を対象に質問紙調査を実施予定であったが,質問紙の準備までにとどまってしまった。
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Strategy for Future Research Activity |
生体肝移植の新規ドナー候補者の内,脂肪肝が疑われる症例を対象に,術前ダイエットプログラムの効果と妥当性を前向き検証するため,質問紙調査を実施予定である。 得られた成果については,関連学会や学術論文等により,順次報告予定である。
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Causes of Carryover |
当初計画していた学会への不参加により,旅費に充てていた経費に未使用金が発生したため。また,同様の理由による過年度の余剰金が発生しているため。 今後の使用計画は,研究成果報告のための学会発表や学術論文執筆に関する経費に充てる予定である。
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