2020 Fiscal Year Research-status Report
介護老人福祉施設における介護職員への喀痰吸引に関する技術支援プログラムの開発
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20K10675
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Research Institution | Teikyo University of Science & Technology |
Principal Investigator |
佐藤 亜月子 帝京科学大学, 医療科学部, 准教授 (40433669)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横井 郁子 東邦大学, 看護学部, 教授 (90320671)
平野 裕子 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 准教授 (40369377)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 介護施設 / 喀痰吸引 / 介護職員 / 看護職員 / 支援 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、介護施設における介護職員が喀痰吸引を安全に実施できるための教育プログラムを開発し、教育支援を行うことである。 初年度は、介護施設における介護職員が喀痰吸引を実施する際の看護職員の支援について明らかにすることであった。介護施設に勤務する介護職員と協働する正看護師の10名の面接調査を分析した。 看護職員は喀痰吸引を実施する介護職員に対して、看護職員の資格を考慮した体制づくりを行い、介護職員が対応に困ることがないように利用者の選定や利用者の状態を整えておく支援をしていた。円滑にできるように吸引に関連した物品の準備を整えており、介護職員に利用者の情報を提供し共有をしていた。実際の場面では、挿入時のチューブの角度や利用者の身体的特徴に合わせた実施方法、タイミング、コツを伝えていた。また、利用者の抵抗によりチューブの挿入が困難な場合など、介護職員が吸引の実施に困難な利用者への対応をしていた。手順の確認においては、チェックリストの作成や研修の場を設けるなど、介護職員の学びの場を設ける支援をしていた。 介護職員への看護職員の支援内容から、実施場面だけでなく、体制づくりから考慮し、利用者の個々に合わせて吸引の手法を伝え、吸引の方法を確認できるような学習の場を設けていた。このことから、看護職員の支援は、一連の手技だけでなく利用者の状況に合わせて実施できる支援や介護職員が困る前の環境調整が必要であることがわかった。 看護職員は医療職として専門的判断を介護職員にさせないような支援をしていく必要性や看護職員は、学びの場が継続できる介護職員が求める教育に関する支援ニーズを把握し、介護職員のニーズにあった教育を整えていく必要性があると考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度は、介護職員が実施する喀痰吸引への看護職員の支援内容から、教育プログラムに向けて、介護職員が求める教育に関する支援ニーズについて、アンケート調査を計画していた。しかし、介護職員への看護職員の支援内容の分析に留まり、調査が進まなかったためである。
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Strategy for Future Research Activity |
介護職員が実施する喀痰吸引に関する看護職員の支援については、関連する学会での発表や投稿をする。 明らかになった支援内容を踏まえ、介護福祉施設に勤務する介護職員を対象に喀痰吸引に対しての教育に関する支援ニーズについて調査し、教育プログラムについて考案する予定である。
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Causes of Carryover |
当該年度は介護職員への支援ニーズの調査が実施できなかったため、確保していた予算が次年度へ持ち越される予定である。次年度はまとめた結果を関連した学会へ発表および投稿する予定である。
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