2020 Fiscal Year Research-status Report
The study on the social environmental factors forcing the aged [to become aged]
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20K10679
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Research Institution | University of Occupational and Environmental Health, Japan |
Principal Investigator |
辻 慶子 産業医科大学, 産業保健学部, 教授 (60336188)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
甲斐 真優美 産業医科大学, 産業保健学部, 助教 (60849701)
岩田 直美 名寄市立大学, 保健福祉学部, 助教 (70803261)
児玉 裕美 産業医科大学, 産業保健学部, 講師 (80584515)
下條 三和 帝京大学, 公私立大学の部局等, 教授 (90586299)
笹木 葉子 名寄市立大学, 保健福祉学部, 教授 (90593559)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 高齢者 / 組織風土 / 高齢者福祉施設 / 自立 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、高齢者福祉施設への調査の実施の予定であったが、COVID-19感染拡大防止対策のため、アンケート等への協力の依頼ができない状況となり文献研究となった。 先行研究から、高齢者福祉施設での「不適切なケア」とされている因子が、「職員の特性」「職場の虐待」との関連がみられていることや、高齢者福祉施設の職員が「いけない事と分かっていても,時々(利用者の)訴えに無視をしてしまう」「フロアの中で(職員に)伝えたいことが伝えられない,言葉にできない雰囲気がある」など、組織の倫理的課題が明確になった。組織の中で高齢者が意思に沿わない介護を受けていることは、高齢者の身体的・心理的に負担が大きく高齢者としての負の意識を高める要因になることが推察される。これらのことから、職場の組織風土を把握することが重要であることが再確認できた。 さらに、高齢者の自立促進条件を自立概念とエンパワーメントとの組合せから検討した結果、「たいていのことは自分で判断して決め、自分でできることは人に頼らず自分で実行していること」であることがわかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2020年度は、高齢者福祉施設への調査の実施の予定であったが、高齢者施設がCOVID-19感染拡大への対応のため、アンケート等への協力の依頼ができない状況となった。
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Strategy for Future Research Activity |
2021年度は、高齢者及び高齢者施設への調査実施ができるかどうか不確定のため、2段階での調査を行う予定である。研究者らの事前調査では高齢者は(1)医療従事者以外の他人のいるところで羞恥は強まる。(2)車いすに乗っているところを他者にみられることで、自分の無力さを思い知らされることで羞恥が強まる。羞恥を強めることに2つの要素が関係していた。このことを踏まえ、以下の調査を行う。 第1段階では、2021年度前期において看護学生を対象に次の3つの状況を提供し、その状況による高齢者が感じるであろう羞恥に違いがあるかを事前調査として行う予定である。(1)同じ行動を自分の家にて一人で行う。(2)同じ行動を施設にて一人で行う。 (3)同じ行動を施設で、介助されて行う。 第2段階では、2021年度後期のCOVID-19感染拡大対策の状況にはよるが、高齢者及び高齢者施設への調査を実施する。 第1段階と第2段階の調査で得られた、看護学生と高齢者のデータの比較を行う予定である。
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Causes of Carryover |
2020度は、高齢者福祉施設への調査の実施の予定であったが、高齢者施設がCOVID-19対応のため、2021年度にアンケートを実施する予定である。
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