2022 Fiscal Year Research-status Report
The study on the social environmental factors forcing the aged [to become aged]
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20K10679
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Research Institution | Reiwa Heath Sciences University |
Principal Investigator |
辻 慶子 令和健康科学大学, 看護学部, 教授 (60336188)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内田 真優美 産業医科大学, 産業保健学部, 助教 (60849701)
岩田 直美 名寄市立大学, 保健福祉学部, 講師 (70803261)
児玉 裕美 令和健康科学大学, 看護学部, 准教授 (80584515)
下條 三和 帝京大学, 公私立大学の部局等, 教授 (90586299)
笹木 葉子 名寄市立大学, 保健福祉学部, 教授 (90593559)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 高齢者 / 看護学生 / 理学療法学生 / 恥 / 高齢者施設 |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度は、前年度に調査した医療系学生の看護学生と理学療法学生が高齢者として介護を受けると仮定し、高齢者として感じる羞恥の強さを「介護を受ける場所」「介護項目」「介護レベル:見守り」として羞恥への認識について分析した。その結果、看護学生461名(回収率40.0%)有効回答数385名(有効回答率83.5%)、理学療法学生487名(66.6%)、有効回答数434名(89.1%)であった。入浴場面では自宅・施設とも羞恥の強さは両学生とも強さ「8」が最も多かったが、看護学生が理学学生より有意に羞恥が強かった(χ2検定)。排泄場面では自宅・施設とも両学生とも羞恥の強さ「10」が最も多く、看護学生が理学学生より有意に羞恥が強かった(χ2検定)。食事場面と歩行介助場面では自宅と施設とも羞恥の強さは両学生とも羞恥の強さ「1」が最も多く、強さに有意な差はなかった。両学生とも一般的に羞恥が強いとされているケア場面に高い羞恥が見られた。同じ場面でも看護学生が羞恥を強く感じていた。今後、属性、学習内容との関連を明らかにする分析を進め羞恥の認識との関連因子を明らかにするとともに、他医療系学生の調査を進め、高齢者の羞恥の検討を重ねる必要性が示唆された。 また、高齢者施設へのアンケート調査依頼を360施設に依頼したが、研究参加を受諾施設は12施設であった。入居者48名と勤務者63名へアンケートを配布したが、回収は入居者35名(72.9%)、勤務者21名(33.3%)であった。そのため、360施設のうち返事がなかった272施設に再度、調査委依頼をおこなった。その結果、勤務者数が29名(Total50名)、入居者が6名(Total 41名)とわずかに回答者が増えた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2021年度より高齢者施設へアンケート調査依頼を行っている。LIFULL介護ホームページより福岡県・山口県内の高齢者福祉施設である介護付有料老人ホームの360施設へ参加協力を依頼した。研究参加を受諾施設は12施設であった。入居者48名と勤務者63名へアンケートを配布したが、回収は入居者35名(72.9%)、勤務者21名(33.3%)であった。 2022年度の新型コロナウィルス感染症の拡大が続いているが、2021年度に調査委依頼をした360施設のうち参加協力有無の回答がなかった272施設に、再度、研究依頼した。 このように参加協力が少なかったため、再度、データ収集を行っていたことから、最初の予定より計画が、遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
2021年度と2022年度に調査委依頼を行った結果、入居者41名、勤務者50名の回答の分析を行う。高齢者の身体的変化では介助のレベルの違いと社会的変化では介護を受ける場所の違いから羞恥の強さを測定する。これらの介護を受ける高齢者の心理的な側面からの分析を行う予定です。また、勤務者の回答の分析を行い、高齢者が羞恥を感じる日常生活の場面と高齢者福祉施設勤務者が捉える高齢者の羞恥場面の違いを明確にすることで高齢者への介助の改善につながると考える。 さらに、高齢者福祉施設が自施設の職場風土の特徴を客観的に把握することで職場環境の改善の対策も講じることができる。この結果、高齢者が周囲より高齢者へ作り変えられることが防止され、行動範囲が拡大し健康維持となる。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症の影響によって、予定していた学会参加がオンラインになったための旅費の支出がなかったこと、調査研究が予定通りに進まなかったことにより分析や論便作成等にかかる費用が次年度使用額が生じた。次年度に学会発表を経て、論文の作成に取り掛かり、英文校正・投稿料に使用する計画である。
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Research Products
(1 results)