2021 Fiscal Year Research-status Report
リンパ浮腫の早期発見のための基礎研究ー体表面の微量生体ガスに着目してー
Project/Area Number |
20K10684
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
中西 啓介 名古屋大学, 医学系研究科(保健), 講師 (10464091)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹野 ゆかり 名古屋大学, 医学系研究科(保健), 講師 (20509088)
大島 千佳 名古屋大学, 医学系研究科(保健), 准教授 (30405063)
間脇 彩奈 名古屋大学, 医学系研究科(保健), 助教 (10533341)
藤本 悦子 関西医科大学, 看護学部, 教授 (00107947)
安藤 詳子 名古屋大学, 医学系研究科(保健), 教授 (60212669)
本田 育美 名古屋大学, 医学系研究科(保健), 教授 (30273204)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | リンパ浮腫 |
Outline of Annual Research Achievements |
【本研究の背景】本研究は主にがんの手術に続いて生じる浮腫(続発性リンパ浮腫)の早期発見に貢献するセルフチェックシステムの開発にむけた基礎的研究として、皮膚体表面から放散される微量生体ガスに着目するものである。本研究はこれまでの研究で得られた知見や手法を統合・発展させ,2020年度、2021年度では動物実験でリンパ由来の皮膚ガスを網羅的に検討し,残る2年間でリンパ浮腫患者を対象とした検証研究を行うものとして、研究を計画している。 【2020年度の進捗】2020年度はCovid-19感染予防対策のあおりを受けた。たとえば研究拠施設(所属施設)への立ち入りがゆるされなかった点や、所属施設全体として在宅ワークが推奨されたなどである。このような理由により、年度前半では研究実施が思うように展開できなかった。年度後半では共同研究者とともに実験系確立にむけてラット数の適切性やガス採取方法を検討・調整するなど、2021年度の円滑な実施にむけて取り組んできた。また、本研究が社会貢献するまでに至った場合に想定されるグランドデザインについて、東京医科歯科大学 生体材料工学研究所 センサ医工学分野の三林教授の研究グループの研究により皮膚ガスを見える化(皮膚表面から放出される微量な血中揮発性成分の高感度リアルタイム画像化)した成果も参考に、具体的なイメージの形成を図ってきた。 【2021年度の進捗】2021年度の特に年度後半はCovid-19感染予防対策のあおりを受けた。昨年度に引き続き、共同研究者とともに実験系確立にむけて検討・調整し2022年度にむけた円滑な実施にむけて取り組んだ。 【今後の展開】2022年度は前年度に調整してきた実験系にそって引き続きプレテストを行い、追って本実験を展開していく。また、ウィズコロナ元年である2022年では患者を被検者とした研究についても、網羅的検討として並行して実施していく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2020年度前半と、2021年度後半のCovid-19の影響を受け、ラットによる網羅的検討が遅れている。2022年度はウィズコロナ元年として、ヒトを対象としたリンパ由来皮膚ガス物質候補の提案にむけてヒトを対象とした網羅的検討を並行して実施する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度はウィズコロナ元年として、リンパ由来皮膚ガス物質候補の提案にむけてヒトを対象とした網羅的検討を並行して実施する予定である。ただし、患者を被検者とした研究内容の推進については、研究協力施設の受け入れ状況の推移をみて計画していく。場合によっては他施設の協力を得る、または動物実験により到達可能な目標に設定しなおすなど抜本的変更も視野に入れて進めていく。
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Causes of Carryover |
年度終盤に予定していたプレテストが翌年度に持ち越されることとなったことから次年度使用額が生じた。2022年度では動物実験を対象とした皮膚ガスの網羅的検討にヒトを対象とした検討を並行させることから、次年度使用額は低減する見込みである。
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