2022 Fiscal Year Research-status Report
Application of highly realistic teaching technique MASK-ED to nursing education
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20K10702
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Research Institution | Kyoto University of Advanced Science |
Principal Investigator |
嶌田 理佳 京都先端科学大学, 健康医療学部, 教授 (40331673)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 看護教育 / シミュレーション / 模擬患者 / リアリティ / 看護実践能力 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、MASK-EDの実演とそれに続くデブリーフィングによって、MASK-EDによる学生の学びを明らかにすることを目的としている。これについては、後述するように演習実施に向けた調整を進めることができなかったが、これに代わり、2022年度はいかにリアリティの高い教育が必要なのかを実証する研究を行った。この研究は、シミュレーターを使用した看護技術演習にはリアリティの限界があること、画一的なシナリオに基づく演習では学生が主体的に学ぶ上で発展性に欠けることがあると感じてきたというMASK-EDの研究背景と研究動機に応えるものであった。具体的には、臨地実習が中止となった時に行った学内における代替実習について、学生の実習記録を質的に分析することによって、実習目標の達成に必要となる項目から構成される実習プログラムを評価した。分析の結果、学生が学内実習で学んだこととして、【看護実践に備えて知識を得る】【身体状態を的確に観察し評価する】【苦痛に対応する】【安全を守る】【患者の思いに配慮して対応する】【自己管理を促進できるように支援する】【多職種で協力して支援する】という7つのカテゴリー(概念)が抽出された。この一方で、学内実習では生きたコミュニケーションと対象者理解に関するリアリティの限界が課題となることが判明し、MASK-EDの技法は有用である可能性が高いことを裏付けることができた。この研究については、学会および学術論文として発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
並行して実施していた学内実習の評価に関する研究を進めることはできたが、本課題の実施にあたっては新型コロナウイルス感染症対策に伴う授業形態の見通しをつけることが困難で、計画ならびに倫理申請を行うことができなかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度前半で演習計画を完成させ、倫理審査を終える。今年度後半には実習の学内日に演習を実施してデータを収集し、評価まで行う。
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Causes of Carryover |
計画していた演習を行わなかったため、謝金が発生しなかった。研究成果の発表において英文校閲料は執行したが、公表した論文の掲載料は無料であったことから、論文掲載料が発生せず、学会はオンラインで参加したため、旅費も発生しなかった。
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