2022 Fiscal Year Research-status Report
呼吸器疾患患者に対するリハビリテーション方策(振動刺激療法)の新規開拓
Project/Area Number |
20K10709
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
井上 貴行 名古屋大学, 医学部附属病院, 主任理学療法士 (40749272)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阪本 考司 名古屋大学, 医学部附属病院, 病院講師 (00635633)
岡地 祥太郎 名古屋大学, 医学部附属病院, 病院助教 (30742407)
岡田 貴士 名古屋大学, 医学部附属病院, 病院助教 (60787795) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 呼吸器疾患 / 振動刺激療法 / 運動療法 / 理学療法 |
Outline of Annual Research Achievements |
従来のリハビリテーションの主要な方策は運動療法であるが,呼吸器疾患患者には軽労作でも重度の低酸素症状を来す患者や循環動態の不安定な患者など積極的な運動療法が行えない症例が数多く存在するため,運動療法の代替手段の開発が必要となっている.一方,振動刺激には筋萎縮の抑制や筋力の増大などの効果があることが報告されており,運動療法の代替手段となり得ることが実証されつつある.そこで本研究は,呼吸器疾患患者に対して振動刺激を用いたリハビリテー ションを行うことで,筋萎縮や筋力,体力,日常生活動作,生活の質の低下を予防および抑制,さらには改善する効果が得られるかを網羅的に無作為化比較対照 試験により検証するため,2022年度は振動刺激療法を行う上での至適条件などを検索する予備的な検討を行う予定で計画していた. 2022年度は,まずは振動刺激を行う上での至適条件などを検索するため,健常成人や呼吸器疾患患者を対象に,振動刺激の各種パラメータを設定し,実際に介入を行った前後での対象者の状態変化を検討する予定であったが,実施環境の整備や対象となる健常成人,患者の取り込みに難渋し,検討を行うに至らず,計画の見直しを行うに留まっている. なお,介入効果を検討する上の評価方法については,すでに研究対象外の症例で実施するなどしており,習得は進んでいる.また,研究に必要な機器の購入など,実施環境の整備は一部ではあるが済んでいる状況である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2022年度の計画は,呼吸器疾患を有する患者を対象に振動刺激の各種パラメータを設定し,実際に介入を行った前後での患者の状態変化を検討する予定であったが,対象となる患者の取り込み,実施環境の整備に難渋し,データの収集が十分には進まなかった.
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度は実施環境の整備を早急に進め,対象の取り込みを行い,実際に振動刺激療法を用いた介入を施行し,運動療法との併用効果の検証を進める.2022年度は実際に振動刺激装置を購入して実施するには至らなかったため,2023年度に購入し,実施を進めていく.また,振動刺激療法を用いた介入を優先的に行い,得られた情報の解析を順次行っていく予定である.
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Causes of Carryover |
2022年度は当初の計画よりも進捗が遅れ,振動刺激装置を購入しなかったため,次年度使用額が生じた.未使用額は,振動刺激装置,ならびに評価に用いる超音波エコー装置の購入にあてる.
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