2020 Fiscal Year Research-status Report
Quality of Life Evaluation of Cancer Immunotherapy Patients Based on International Quality of Life Scale
Project/Area Number |
20K10724
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Research Institution | Kanazawa Medical University |
Principal Investigator |
北村 佳子 金沢医科大学, 看護学部, 講師 (20454233)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
下平 滋隆 金沢医科大学, 医学部, 教授 (80345751)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | がん患者 / Quality of Life / 免疫療法 / EORTC QLQ-30 / 免疫チェックポイント阻害剤 / 樹状細胞ワクチン |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、がん免疫療法を受けるがん患者のQuality of Lifeを調査する。調査方法は、国際的に信頼性妥当性が検証されている尺度EORTC QLQ-30を用いる。この尺度を用いる理由は、国際的比較評価をねらうためである。 研究初年度(2020年度)は、研究2を主に取り組んだ。研究2では樹状細胞ワクチンを受けるがん患者のQuality of Lifeを調査する。そこで、樹状細胞ワクチン療法を受ける癌患者に対し、EORTC QLQ-30尺度調査と面接法によるデータ収集を行った。結果として、標準治療である化学療法に対する強い懸念を体験しており、看護として副作用の予防・軽減に努め、患者のwell-beingを常に注意深く観察する必要があることや、患者の意思決定支援の必要性が見いだされた。さらに、深いグリーフを経験しているためグリーフケアの重要性も見出された。現在、結果考察を投稿作業中である。 2021年度は、調査した基本情報とEORTC QLQ- 30との関係探索研究を予定している。また、研究1免疫チェックポイント阻害剤を受けるがん患者に対し、EORTC QLQ-30によるQuality of Lifeの実態調査を行う予定である。研究環境は、北信がん地域のがん診療連携拠点病院と台湾高雄医学大学関連病院の協力依頼をしてきたい。日本において、免疫チェックポイント阻害剤を受けている癌患者のQuality of Life 評価はないため、EORTC QLQ-30を用い、客観的得点化し、QOL得点と有意差が認められる要因し、新たながん治療法であるがん免疫療法を受ける癌患者への介入方法の確立に貢献できると考える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
調査1として、免疫チェックポイント阻害剤を受けるがん患者のQOLの実態調査を計画している。現在の進捗状況は、未着手状態である。2021年度は、研究環境である北信がん地域のがん診療連携拠点病院と台湾高雄医学大学関連病院に協力依頼をしていく予定である。方法は、EORTC QLQ-30によるQuality of Lifeの実態調査を行う予定である。 調査2として、樹状細胞ワクチン療法を受けるがん患者のQOLの実態調査を計画した。樹状細胞ワクチン療法とは、現在、日本において本療法を提供でき、治療効果や安全性を審査する体制が整った医療機関は希少であるため、全国から治療施設までの移動時間を多く要し、定期的な通院、さらに、自由診療で受けなければならない。癌治療は、今、標準治療から個別化医療へと新たな局面を迎えているため、看護師として個々の患者の体験を理解する上で意義がある。進捗状況は、対象者に対し、EORTC QLQ- 30尺度調査と面接法によるデータ収集を終え、結果考察を投稿作業中である。
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Strategy for Future Research Activity |
調査1の推進方策として、免疫チェックポイント阻害剤を受けるがん患者に対して、EORTC QLQ-30によるQuality of Lifeの実態調査を行う。研究環境である北信がん地域のがん診療連携拠点病院と台湾高雄医学大学関連病院に協力依頼をしていく予定である。ただし、2020年度からコロナ禍により、研究責任者が研究協力依頼の説明に他県や台湾への移動ができないため、フィールド確保が課題である。フィールド確保のために、次年度まずはメールなどオンラインによる依頼方法を行っていく。研究協力の承諾を得ることができた場合、施設に対し、研究責任者が研究説明書、同意書、質問紙など必要な書類を郵送し、看護師から対象者に配布してもらう。質問紙の回収方法は郵送法を用い、研究責任者が回収する。調査2では、研究成果を発表していく。
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Causes of Carryover |
コロナ禍により、研究責任者が研究協力依頼の説明に他県や台湾への移動ができなかったため、旅費を支出しなかったために次年度未使用額が生じた。また、研究対象者への謝礼品も支出しなかった。2021年度、まずはメールなどオンラインによって研究協力の依頼を行っていく。研究協力の承諾を得ることができた場合、施設に対し、研究説明書、同意書、質問紙など必要な書類を郵送する必要があるため、郵送費として使用予定である。また、質問紙の回収方法は郵送法を用いため、この代金としても使用予定である。その他、学会参加費、英文校正料、別刷り代に使用予定である。
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