2023 Fiscal Year Annual Research Report
Quality of Life Evaluation of Cancer Immunotherapy Patients Based on International Quality of Life Scale
Project/Area Number |
20K10724
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Research Institution | Kanazawa Medical University |
Principal Investigator |
北村 佳子 金沢医科大学, 看護学部, 准教授 (20454233)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
下平 滋隆 金沢医科大学, 医学部, 教授 (80345751)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | がん患者 / がん免疫療法 / quality of life / 樹状細胞ワクチン / 記述的現象学 / 縦断調査 / 国際QOL尺度 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、国際QOL尺度に基づくがん免疫療法患者のQOL評価を行うことであった。研究で得られた結果から個別化医療の看護につながると考えた。研究参加者は、免疫チェックポイント阻害剤や樹状細胞ワクチンを受けているがん患者であった。最終年度に実施した研究の成果は、樹状細胞ワクチン療法を受けるがん患者への調査結果から看護の示唆を得たことである。 研究参加者に、国際QOL尺度を用い縦断的質問紙調査を行った。調査結果から、参加者のなかには総括的QOLスコアが下降推移し、「疲れ」「不眠」「痛み」の症状スコアが増悪する特徴があった。しかし、樹状細胞ワクチンを提供できる施設が限らていたこと、参加者数が少なかったことから尺度によるQOL得点に影響する要因までは特定することはまではできなかった。そこで面接調査による定性的分析を行い、看護の示唆を得た。 参加者の多くは進行がんを患っており、治療による治癒を望んでいた。参加者は標準治療の効果への不安、樹状細胞ワクチンの有効性への希望と同時に不確実性を抱えていることが明らかとなった。 以上の結果より看護の示唆として、化学療法の副作用の予防と軽減、患者の健康状態の注意深い観察、患者の期待と不確実性に対するケア、パートナーシップの形成、チーム医療などを含む看護が見い出された。調査結果を学会発表し、他施設の医療者らと討議の場を設けた。また、Original Articleとしてオープンアクセスに掲載した。
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